金融庁のリスクチェックにより不動産への融資はどう変わったか

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一部の金融機関が収益不動産に対して融資の引き締めをしているようです。

以前少しニュースになりましたね。不動産融資がバブル期並みになっており、
金融庁がリスク管理に動いている、というような話題。

僕は公務員でも、金融業者でも、多くの不動産を売買する不動産事業者でも
ありませんので直接話を聞いた訳ではありませんが、事実であるようです。

 

ただし、全ての金融機関が対象ではなく。投資等不動産への融資に傾倒して
いたごく一部の金融機関に対して、リスク管理をしっかりとするようにとの
意思を伝えただけの様子。

本格的な規制など敷きでもしたらバブル崩壊の再来です。デフレからの脱却
を目指している今の政府、日銀の姿勢を全否定するような事を、一政府機関
の金融庁がするとは思えませんし、する必要もありません。

資本主義においては緩やかなインフレ傾向が健全な状態。市場環境に変化が
なくとも物価が少しずつ上昇していくのが本来で、貸出額もインフレと共に
伸びていって当たり前。

バブル期並みといっても、バブル崩壊してから20年以上経過していますので、
名目GDP伸びや税収の伸びを考えると、バブルを心配するほどの事態である
とは言い難いのではないでしょうか。

そもそも、経済とは小さなバブルを繰り返して成長していくものですから、
景気が回復しつつある証拠ではないかとすら感じます。

 

少なくとも現時点では、極端な偏りを問題となる前に是正しているだけなの
であると思います。

一極集中投資はリスクが高いのは周知の通り。長期的には事故を避けがたい
事態になってきます。金融庁はそれをコントロールするのが役割ですから、
自分の仕事をしただけのように見えます。

一部金融機関の不動産融資引き締めは地方投資には逆風です。

大勢に影響はなし

ということで、普通に投資をする人間にとってはさほど影響はありません

金融緩和は続いており、短期プライムレートも低空飛行。融資を受けやすい
地合いに変化はなく。

持続的に経営維持が期待できる収益不動産に適切な金額の融資を受けるのに
何の障壁もない。融資環境は買い時が継続しています。

 

ただ、今からゼロよりスタートしたい、と思っていらっしゃる方には厳しい
環境になっています。

サラリーマンの不動産投資に対しフルローン、オーバーローンを出していた
金融機関には、前述の金融庁のチェックを受けたところが含まれると思われ。

これまでは通じていた融資手法が通用しないかもしれません。

 

少なくとも、以前よりも購入できる物件の幅がしばらくの間狭まるのは避け
ようもない状況です。

金融機関は支店、また融資担当者の姿勢、知識によって融資の出る出ないが
大きく左右されます。

融資に積極的な金融機関の選択肢が狭まれば買うチャンスが減るのは明らか
な話。

金融庁がチェックを入れたのは、他所の金融機関が手を出さないような案件
に独自の解釈で融資を出していた行為へのカウンターの意思があるでしょう
から。

 

またいつか、どこかの金融機関が強烈に不動産に対する融資姿勢を強めて、
サラリーマンが融資を受けやすいタイミングも出てくると思いますけれども、
少なくとも年内は厳しいかも知れません。

偏りを修正するには、長い月日が必要なものです。

 

条件によっては厳しい面も

ある一定の条件の下であれば収益不動産の購入費用を金融機関から引き出す
のは、今年も変わらず足元は良い状況が続くと思われます。

不動産価格も局地的な問題がなければ、都市部を中心に上昇基調が継続する
でしょう。

 

問題は地方。

地方不動産、それも郊外の物件に対する融資はかなり厳しくなりそうで。

 

担保評価も低く、人口も減少が予想される地域への融資というのは金融機関
にとってもリスクがあり、賃貸事業の素人であるサラリーマンにフルローン
を出すような案件ではありません。

そういった案件は比較的高利回りを期待できて、短期間でキャッシュフロー
を伸ばす為には非常に効果的なものです。そこを、一部の金融機関が融資を
してくれていたので助かっていたのですけれども。

金融庁のチェックによりそこにかなり制限が掛けられてしまっていますから、
高利回りが欲しい、資産のない人間にとってはひとつ道を塞がれてしまった
気分です。

既に大きな資産を持ち、自己資金の拠出によって融資額不足の穴埋めが可能
な人間にとっては、むしろ価格の下落により更に高利回りになるであろうと
予想される地方投資はチャンスでもありますが。

 

もっとも、市場としては正常化しただけであり、止むを得ないと思います。

投資の基本は市場の歪みを見つけてそれを利用すること。歪みはいつか修正
されて利用できなくなる。

また別の歪みを見つけ、投資をするだけです。現在はAirbnbをはじめとした
民泊が代表的な歪みですね。

ゼロからスタートしようと思っているならば、その辺りも視野に入れて広く
市場を観察しなければならないと思います。

 

また、購入範囲が絞られてしまっていますので、良い物件を見つけたのなら
今まで以上に積極性を持って当たらなければいけなさそうです。

夢を現実のものとする為に、高い意識を持って行動でそれを表すべく、努力
を重ねていきましょう。

 

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