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3月と言えば、賃貸住宅市場の繁盛期です。
多くの企業でいえば決算の作業をしなければいけなくて、大変忙しい
時期であると思います。
金融機関も例に漏れず、3月半ばを過ぎると決算作業のため、とても
ではないですが新規融資を受け付けている場合ではなくなります。
ですから、ぼちぼち新しい案件の取り扱いは年度内は厳しくなるので
不動産投資家としてはあまり仕事が無くなるのですけれども。
住宅賃貸事業の経営者としては一番頑張らなければいけない時期です。
この時期を逃すと空室期間は長くなりがちで、結構な痛手を負う羽目
になりかねません。
僕も経験があります。3月の繁盛期で埋まり切らず、しばらく空室が
想定よりも多めになってしまった経験。とはいってもたいした数では
ありませんで、幸い経営には支障がありませんでした。
しかし、埋まるまでは少し緊張をしました。夏前からぼちぼち決まり
始め、秋の間には満室になりましたのでほっとしたのを覚えています。
繁盛期は、退去の多い時期でもあります。特に3月は単身の引っ越し
がとても増える、単身向け住宅を多数所有している投資家にとっては
緊張の1か月。
出ていった分だけ、同月中に入れなければいけませんから。
もしも3月も下旬に入ってから退去予告が発生したら泣きが入ります。
4月以降は一気に客足が鈍りますので、条件を下げてでも早い入居を
するかどうかの早い決断を迫られます。
この3月がどのような形で終わるかは、今年一年の収益を占う試金石
になります。どれ程おまかせ投資をしていたとしても、3月ばかりは
投資家ではなく経営者となって汗水流しましょう。
家賃動向リサーチ
繁盛期である3月には、まずやっておきたい事があります。
それは、周辺家賃動向の調査。
さすがに毎月毎月、周囲との家賃を比較してこまめに家賃の微調整を
するのは不毛な労力で。基本的にはベースが決まっていて入居が悪い
とか時期的な理由とかで引き下げをするかどうか、を決めるもの。
ただ、このやり方だと、家賃相場の上昇に対応できません。ベースの
家賃から値上げをする決断はどこまでいってもできず、不動産の価値
を引き上げられないですし。
どうしても対応が後手後手になります。家賃の引き下げの決断は3月
を過ぎてからすることになります。せっかくの繁盛期なのに自ら商機
を逃している。
1年に一度くらいは、面倒でも周辺家賃の動向を調査してみてはどう
でしょうか。
特に空室がある場合、繁盛期により確実に入居を獲得するのに家賃の
見直しは実に効果的。
そもそも1年経過する毎に建物の築年数も増えるのですから、定期的
な適正家賃の検討は賃貸経営をしていくにあたって必須なはずです。
周辺調査をすると、意外な事実も出てくるかもしれません。
人口が減少する中、賃貸住宅の需要に危機的な予測もされていますが、
決して全ての地域、物件で同じ傾向にあったりはしません。人気地区
では賃貸需要が伸びているところも少なくない。
局地的な人気により周辺の賃貸相場が上昇傾向にあるところも、発生
し始めています。
僕もそのようなところに不動産を所有しており。今のところは空室を
減らしておきたいという意味で家賃は据え置いていますけれども。
もう数年して本格的に家賃相場が一段高になったなら、空室の発生と
共にリフォームを少し工夫して、高めの家賃を取れるよう手を尽くす
のが戦略としてベターだろう、と一部で想定しています。
あと数年すれば投資としてのゴールも見なければいけなくなる為です。
高い家賃が取れる物件であると見せつけられれば、出口での利益確保
もより容易になりますから。
また、周辺相場のチェックは将来予測にも大いに役立ちますね。情報
として毎年の推移を表にしておくのは本来経営者として欠かさず実施
しておかなければいけないのかもしれません。
僕はできていませんが……。
適正家賃を知るが大事
入居率の向上には、家賃が適正かやや安めであるのが必須条件。工夫
をすれば高めの家賃で満室も狙えるでしょうが、安定しにくいです。
立地が変更できない以上、どうしてもリフォームやらサービスやらで
勝負しなければいけません。それは奇抜さが出てしまい外すと厄介な
事態に陥ります。
客付け業者も管理会社も少しやりにくくなるものです。
普通で、かつ万人受けする部屋作りで適正家賃よりやや安いくらいが
安定した入居率を期待できると僕は考えています。
それには、購入時に安めの家賃でも経営が回る事をしっかりと確認し、
できるだけ良い条件の物件を選ぶのが極めて重要。
くれぐれも、適正家賃より高い家賃設定から換算された評価額で物件
を購入してしまったりしないよう、お気をつけ下さい。
購入時にも、周辺の家賃相場の調査は非常に重要です。
適正の基準を検討するにはやはり繁盛期である3月(ファミリー向け
ではもう少し後ろです)頃の家賃がいくらか、を見るのが最も参考に
なるでしょう。それよりやや安くなるのを想定すればいいだけです。
また、インターネットで検索して出てくる物件は「空室」であるのも
忘れてはなりません。そこに合わせたところでまた空室になる可能性
は否定できず。
購入直後に空室が埋まらず、大幅に値下げせざるを得ないような状況
だけは回避して下さいね。
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見せかけの表面利回りに惑わされないようにしなければてますね。今はSuumoやat homeでそういったツールもありますしね。
そんなツールも公開されているのですね。
個人的にはネット利回りというのも今一つ本質を
表しているとはいいがたい、とも感じます。
結局、事業計画書を書いてみるしか正確な評価を
するのは難しそうです。