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基本的に、ビジネスをする上で「競合他社の多い市場へと参入する」
という行為は、小規模事業者が絶対に選択してはいけない方向性です。
競合他社と競争するというのは、つまり価格競争をするということ。
独自技術などでちょっとした差別化を図ろうとしても、ターゲット層
が同じであれば価格の影響は免れません。
差別化の分だけ高コストになってしまったら、価格競争の前に敗れて
しまう可能性がある。お金を掛けても結局は自分の利益を削っただけ
になってしまっては意味がない。
コスト競争では、大規模事業者には適いません。資金力を活用して、
スケールメリットを最大限拡張する大企業と個人が価格競争をしよう
としても、蟻が象に挑むようなもの。
全体でプラスとなれば良い大規模事業者は、多少不採算なマンション
があっても気にしません。もしかしたら価格競争をしようとしている
相手は不採算でやっているのかもしれない。
個人における不採算とは、即ち経営破綻。大企業は、やろうと思えば
ダンピングして個人を破綻に追い込むことすら可能です。ダンピング
は違法ですが、それを証明するのは限りなく困難。
私たちは脆弱な個人です。個人がビジネスで生き残ろうと思うならば、
価格競争をしようなどと考えてはいけない。
不動産投資の世界でも、大筋は変わりません。
大企業が寡占できない不動産賃貸市場
が、不動産賃貸市場はちょっと特殊な市場環境だったりもします。
大企業も参入していますが、それより個人レベルの経営がずっと多い。
大企業だからといって、そう簡単には市場を寡占できないようです。
小売なんかは大企業が個人をほとんど駆逐したに近い環境ですよね。
スーパーでも個人商店でも、大企業チェーンの経営効率化の前に頭を
垂れた状況。
大手コンビニではない商店を探す方が難しい。
低コスト化しやすい業種は、今後も大企業化が進む一方と思います。
金融機関が統合合併による競争力強化を選択しているのも、生き残る
道がそこしかないからなのだと思います。
痛み分け狙いとでも言うべきでしょうか。
それに比べて、不動産賃貸業の個人の強さは目を見張るものがある。
「街の不動産屋」こそ大手のフランチャイズ化が進んではいますが、
不動産所有者は個人か資産管理法人が圧倒的多数。
不動産の高コスト体質が、大企業による寡占から市場を防衛する盾と
なっているのではないかと思います。
コストが高い割には利益率が低く、企業にとっては割に合わない商売
なのかもしれません。
もしそんなに儲かるのであれば、いくらお金を掛けようとも大企業が
投資を募って買い漁るでしょうからね。
不動産投資が他のビジネスと比較すると収益性に劣るのは事実です。
スタートする前に、それは覚悟をしておかなければいけない点。
低い収益性のおかげで個人も参入する余地があるのですから、そこは
受け入れて臨みましょう。
効率化を図りながらブランド作りをしていくとなると、新築から開始
していくことになります。
人気のある土地は既に建物がひしめき合っている状態ですので、土地
の仕入れだけでなく退去交渉、そして解体もしなければならない。
マンションの建て替え問題からも分かるように、これには大変な費用
と労力、年月が必要です。国や自治体でさえも苦労するほどに。
そこまでやるなら分譲マンションを建設して切り売りする方が利益も
出て面倒も少ない。
賃貸住宅市場が大企業支配にならないのは、こういったところが理由
なのだと思います。
個人だからこそできることがある
ですので、不動産投資は極めて競合他社の多いビジネスですけれども、
価格競争を頑張り過ぎなくても何とかなる、不思議な商売です。
価格競争が発生してしまっている地域には手を出したくありません。
得てして賃貸住宅の価格競争が激しい地域は空室率も高く、平均家賃
も下落トレンドに入っていますから、狙うべき地域ではなく。
しっかりとリサーチをしておけば、その時点で選択肢から排除されて
いるはずと思いますが、長期で付き合うのが不動産投資ですので途中
で価格競争が始まった際の対応は検討しておいたほうがよさそうです。
価格競争する以外にどのような手段を用いて入居者を集めるか。
不動産投資を長く続けていくのであれば、クリアしなければいけない
命題です。
広告費を高く設定して紹介率を向上させたりするのは同じお金による
解決ではありますが、家賃で競争するよりはマシな手段だと思います。
が、本質的には変わりません。なるべくであれば逸脱した広告費設定
は避けたいところ。
やはり、市場から選んでもらえるように。十分なリサーチを行って、
周りと似たような条件にならないような物件を選び、サービスを提供
する必要があるのだと思います。
同じ価格帯で部屋が広いとか、ペットが飼えるとか、無線LANを無料で
使えるとか、そんな小さなことで構いません。
それらを組み合わせると、差別化の更に幅は広がります。
ただ、せっかく差別化を図って競争から逃れようとするならば、押し
を尖らせて主張した方がよいと思っています。
あれもこれも、と主張しすぎるとかえって特徴が目立たず、ニーズに
合っている人からも選ばれにくくなってしまう。
人がどんな事に惹かれるのかを明確に捕らえ、実践しましょう。
僕がビジネスの原理原則を重視するのは、それが理由です。
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