電力自由化は不動産投資家により良い効果をもたらす可能性あり

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2016年4月から電力自由化がスタートします。

事前予約は1月からとの事で、人によっては年明け早々に申し込もう
とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。

 

僕はまだ悩んでいる段階です。

インフラは「安ければいい」というものではありません。時に生命
に直結する可能性もある、生活をする上で極めて高い信頼性が必要
となるものだからです。

月々の僅かな節約のために飛びつこう、とは思えません。

 

特別お金に困っている訳でもありませんので、様子を見てから判断
をしようかなと思っています。

東日本大震災を経験してインフラの安定の重要性は身に染みました。
あの時、一番駄目になってしまったのは上水道でしたが。

電気は幸いな事に僕が住んでいたマンションは途切れませんでした
けれども、電信柱の上部についている設備から液漏れがしていて、
修理する際に一時停電しましたね。

今でもよく思い出せます。液漏れのことなんか気がつかずに電信柱
の周辺を歩いていましたから、垂れた液を浴びなくてよかった、と
ぞっとします。

 

今回の電力自由化は送電設備は関係ありませんので、前述の内容は
全く影響がありません。

しかし、今後災害時などに「電力会社によって電力供給への影響が
異なる」ケースが出るだろう事は容易に想像できます。

また、マイナーな小売り電気事業者からは、当初はトラブルが多発
するのではないでしょうか。

極端に安い価格を提示しているところは、応募が殺到して供給力が
追いつかず停電頻発、なんて事はないように電力の融通システムが
組まれているとは思いますが、素人の僕には何とも言えません。

 

ちょっとした停電で冷蔵庫内全滅だとか、電圧の不安定さで家電が
故障とか、かえって高くつく羽目にもなりかねない、電力自由化。

少なくとも数十年にわたって営業を続けてきた経験がある、地域の
電力会社が最も信頼性が高いのは間違いありません。

よほど生活に困っていない限り、飛びつかずにいた方がよいだろう
と思います。

電気代のような固定費が減らせるのはありがたいですね。

少なくない利益をもたらす可能性

自宅は焦らないとして、では賃貸マンションではどうでしょうか。

 

収益不動産、特に大型物件の場合、プロパンガス業者が争って契約
を結ぼうとしてくるように、所有者はまとまった契約をすることで
メリットを享受できるかもしれません。

その代わり、入居希望者にはそれを強要せざるを得なくなるため、
トラブルの種になる可能性が無いわけでもないですが。

ただ、安く電力供給してもらえるような契約を取れた場合、部屋の
宣伝として何の対策もしていないところより「電気代が安い」との
アピールができそうです。

 

共用部の電気代を多少節約できるので、それだけでもメリットとは
言えます。

具体的には、僕が所有しているRCマンションの共用部の電気代は
それぞれが4万円弱。2割安く済むとしたら、2棟で月に1万6千円。
年間20万円近く安く済むのは小さくありませんね。

今後10年間所有するとしたら200万円になりますから。使用電力は
全額経費ですので差はもっと縮まりますが、それでも小さな差とは
思えません。

この数字を見ると、流石の僕も飛びつきたくなってしまいます。

 

ただ、エレベーターやオートロックなどが電力トラブルで動かなく
なるのは相当に印象が悪くなるもの。

契約の変更は、自宅以上に慎重になるべきではないかな、と感じて
いますがどうでしょうか?

経費削減を追い求め過ぎて顧客を失わないようにしたいものです。

 

焦らずに考えてよさそうな制度

その他のサービスも引き出せる可能性を考慮すると、電力自由化は
1棟RCマンションの所有者には大きな利益に繋がるように思います。

基本は大手志向でいる僕で。特に自宅についてはしばらくは現状の
ままでいようとは思っていますが、目立ったトラブルが起こらない
ようなら地域の電力会社から乗り換えるかもしれません。

 

ただ、乗り換えるにしても、後からでも遅くありません。

何しろ、競争が発生しますので。携帯電話と同じで、乗り換え顧客
が欲しくてたまらない小売り電気事業者がどのような行動に出るか。

携帯電話のキャッシュバックは行き過ぎたために政府がストップを
掛ける事態にまで発展しましたが、電力小売りはどうなるか。

焦って契約したが故に、後々のサービスを逃す羽目にならないか。

 

そして、冒頭でも書きましたがインフラで最も重要視すべきは安定
です。それを決して忘れてはいけない。

せめて、緊急時の融通にトラブルがついてこないのを確認してから
でもいいのではないでしょうか。

 

これまでの日本の災害の歴史からすると、今後も大災害は継続的に
起こり続けるのは間違いありませんし、国内に逃げ場はありません。

また、ほんの一瞬の電圧の不安定化が火事に繋がるなど、命取りと
なる可能性は否定できません。

自身が使いたくない、と思うようなインフラを安いからと商売道具
に利用するのは、果たして本当にいいことなのか。

もちろん低価格を極限まで追い求める人もいますので、安さ追求を
否定したりはしませんが、そこにはリスクもある。

 

選択の自由が生まれるとは、つまりは自己に責任が発生することを
意味します。

責任を持てないような選択だけはされないよう、ご注意下さい。

 

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