せっかく事業計画書を作るならその機会を最大限有効活用しよう

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

先日、新たな事業計画書をメインバンクへと提出をしました。

事業計画書といっても不動産投資の方ではなくて、診療所の方のもの
です。経営体制が変わるにあたって、改めて提出をしてくれとの依頼
を受けましたもので、5カ年計画を提出した次第。

父親も歳を取って、以前ほどの経営パフォーマンスを発揮できない為
業績が落ちていたのを気にされての事と思います。今後お付き合いを
継続するに当たり、上にしっかりと説明しなければいけないらしく。

 

それはそうですよね。大きな問題までにはなっていなくても売り上げ
の下落傾向がはっきりしていれば、融資元としては慎重になります。

その上、世代交代となれば、果たして後任の人間が信用できるのかを
見極めなくてはなりません。

事業計画書は、経営についてしっかりと考えられる人物であるか、を
知るには非常に有用です。

経営状況をしっかりと認識できて、現実に即した計画を立てられるか
どうか、無理な目標、また逆に不十分な目標しか立てられないような
タイプではないかどうか。

経営者としての資質、性格的な部分をある程度分析が可能でしょう。

今回提出したのはそれほど複雑な(事業内容を説明するようなもの)
ではなく、あくまで数字上の計画を上げただけです。それでよいとの
ことでしたので。

昨年の数字をベースに、どの程度の売り上げを目標として、5年後には
どれくらいの利益が上げられるようになるか。多くは求められません
でしたが経費面に関しても検討して提出しました。

事業計画を立てたといっても、まだ事業をスタートしていない自分に
細かな部分の把握は不可能ですので、適当な概算を一律に掛けただけ
のものですが。

 

それでも一応、相手のニーズには応えられたようです。無難な計画に
なっているのでこの計画を下限にしていきましょう、と評されました。

出来上がったのを見る限り自分でもかなり遠慮した、ハードル低めな
数字になってしまったな、とは思っていたのですけれども。

とりあえずは納得を得られたようで、良かったです。

事業について説明できないようでは成功は程遠い。

事業計画書は融資の為だけに非ず

事業をスタートする際には、事業計画書がやはりきわめて重要です。

事業計画を疎かにしてのスタートは、脱サラを目的としてラーメン屋
や喫茶店を始める方と同じである事を認識すべきでしょう。

多くの人から白い目で見られても仕方がない。

 

事業計画書は金融機関から融資を引くために書くものであるかのよう
に思われている節があります。

もちろん、良い条件で融資を引き出すために綿密な事業計画を立てる
のは、動機としては問題ありませんし必要なことです。

しかし事業計画という言葉通り、一連の内容はこれから己が進もうと
する道のりを書いたもの

 

事業計画の作成をすることで、「自分はどうするべきか」を客観的に
評価し直す大きなきっかけになります。

果たして自分が思い描いている未来は現実的であるのか、事業として
無理がないか、何か見落としていたりしないか、理想を叶えるために
適切であるのか、など。

本当に様々なものが見えてきます。頭の中でぼんやりと考えるのと、
実際に文字や数字に起こしてみるのとでは大違いです。

 

『書いて読み直す』との行動は、考えを深めるのにも、自分を見直す
のにも極めて効果的で。

正しい場合には正しさを再確認し自信になりますし、疑問を感じたら
新たな発見をするチャンスでしかありません。

 

大概の場合、自分の見通しの甘さにすぐに気がつく結果となるのでは
ないでしょうか。

頭の中だけで考えようとすると、認識の甘さは瞬間的に自己正当化を
してしまって、問題点に気がつきにくいものです。

書いて読み直すと書く際に疑問を感じ、読む際に確信を抱くでしょう。
頭の中はあくまで主観的でしかなく、自分とは異なる「物」に複写を
して初めて客観的な立場に立てるんです。

 

金融機関から融資を引き出したい一心で事業計画を書き出すこと自体
は否定しません。

ですが、せっかくなら本当に融資を受ける価値がある計画であるのか、
自信を持って提出できるものであるのかを、書いた計画書を読み直し
客観視した方が、より説得力のあるものとできるに違いありません。

 

事業計画を立てる実践訓練と思って

数字だけでも、結構な気付きを得られます。

経費にはどのようなものがあるのか。どの程度を経費として捻出する
余裕があるのか。当該物件を購入したら本当に手に残るのはいったい
いくらであるのか、その金額で自分は満足がいくのか。

 

金融機関は、受け取った事業計画書をしっかりと精査します。場合に
よっては、書いた私たちよりも深く理解をするかもしれません。

「これはなんですか」「あれはどうお考えですか」と質問をぶつけて
くるでしょう。それに答えられなかったら、良い結果が得られる確率
は低くなっていくのは間違いない。

客観的にこの事業計画書はどのように見えるのか。事業主としては、
それを明確に理解しておくのは当たり前でしょう。

 

事業計画書を書くのは慣れないと実に大変です。大変ですが、苦労は
全て自分の実力になって還ってきます。

トレーニングであれば何日掛かってもいいのですから、まずは一本、
書いてみて下さい。

事業計画書は自分を写す鏡となって良いところ、悪いところを明確に
してくれるはずです。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 悩んでばかりでは始まりません。
  2. 平和な時代のままでいてほしいものですが。
  3. Holding Tablet PC
  4. 長期の競争で勝ち抜くには戦略が必要です。
  5. 甘いものと甘い言葉には要注意
  6. リピーター獲得こそがビジネスの基本です。
  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る