大手不動産仲介各社が物件の囲い込み? リスクヘッジの方法は。

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大手不動産仲介各社が「物件の囲い込み」をしているとの記事が少し前に
掲載されました。

大手不動産が不正行為か 流出する“爆弾データ”の衝撃

要するに、美味しいとこ取りをするために、機会損失が発生する問合せに
嘘の返答をしている、との内容です。

 

仲介手数料は売りの仲介なら売主から、買いの仲介なら買主から、最大で
成約価格の3%+6万円、を請求できます。

一つの企業が一人二役を担えば、売りの仲介手数料と買いの仲介手数料の
両方、最大で6%+12万円が得られ、これが「両手仲介」と呼ばれるものです。

 

まとめると売りの仲介を引き受けた物件について、他社不動産業者からの
問合せに嘘をついて誤魔化し、自社に買いの仲介案件が直接入るのを待つ、
両手仲介となるまで物件を囲い込んでおく行為をしている、と。

これは明白な宅地建物取引業法違反です。

記事中には実際に電話をして実験調査をしたようです。これを読む限りは、
企業としては認識していないし認めていないが、現場レベルで業績を向上
させるために行われている、というのが実態のように思えます。

もちろんこの傾向は大手に限らないでしょう。

物件の囲い込みは、顧客にとって極めて不利益になりますので、徹底した
調査が行われるといいのですが。

物件の囲い込み、された方はたまったものではありません。

広く深い交流関係がリスクを減らす

とはいえ、あくまでも同情できるのは「一般顧客レベルへの被害」まで。
一般媒介とか専任媒介とか、そういった用語すら知らない一般顧客を相手
に違法行為で自社へ利益誘導をするのは許せません。

が、こと不動産投資においては、私たちも一応プロの類に入りますから、
受身で法的措置を望むとばかり言わずに自衛行動を取るべきでしょう。

もちろん騙す側が悪いに決まっていますが、プロであるならば騙されない
よう、自分の利益が最大化するよう注意深い行動をしなければいけない。

 

一番の解決策としては、多くの同業者と交流を持ち、そこから信頼に足る
不動産業者と繋がりを持つ、関係を深めておくこと、です。

結局、前述のニュースは大手でも必ずしも安心できるとは限らない、との
情報しか得られません。あとは業界に対する問題提起であって、私たちが
直接関与できる話ではない。

大手でない不動産業者でも事情は同じでしょう。どこだってできれば両手
で仲介手数料を取りたいと思っているはず。

 

安定して問題解決を得るには、信頼できる人物に任せるしかありません。

一般の方々と異なり、私たちは比較的不動産業者に近い存在です。普通は
不動産業者なんて引越しを考えている時くらいしか出会いませんが、投資
を目的としている私たちは色々な場面で出会います。

その中で馬の合いそうな、信頼できそうな人を見つけておけば、いざ売却
と思った時に困らずに済む。

せっかく業界に片足でも突っ込んでいるのですから、交流関係は広く深く
持っておくのをお勧めします。

 

プロならばリスクヘッジを

次に、焦って売却しなければいけないような事態に最初からならないよう
経営に努めてはどうでしょうか。

これなら、囲い込みをされて両手待ちでなかなか買い手が見つからずとも、
何も不利益にはなりません。

 

そもそも高く売ろうと思えば、多少の時間は必要です。短期間で売ろうと
すればするほど、提示条件を低くせざるを得ない。

売却は、不動産投資の出口です。急いで出口に向かい、悪い条件で売却を
してしまったら、せっかく頑張って稼いだ儲けが失われてしまう。

焦った売却をしなくてもいいような、最悪売れずに持ちっぱなしとなって
しまっても問題ないような物件の取得、経営を心掛けることで、囲い込み
をされるリスクを低くできます。

 

あとは、前述と似ていますが専任媒介にせずとも売れる物件を取得する
物件の出入りがよくなった時期を狙って一般媒介で売るようにするなど、
不動産投資に関わっているものであれば解決策はたくさんあります。

私たちだってプロの端くれ。素人ではありません。

出口戦略のリスクヘッジも、入り口に入る前からしっかりと想定をして
おくのがプロというものです。

 

出口への布石は早いうちから

投資において、出口戦略をどうするかは非常に重要です。

株だってFXだって、失敗する人のほとんどは出口についてまるで考えて
いなかったり、出口を考えていてもひよったり欲を出したりでゴールを
動かしてしまう方ばかり。

プロが大失敗して退場しないのは利益確定や損切りのラインがはっきり
しているからに他なりません。

 

不動産投資も同じです。

株などと違って数年後の売却金額を最初から予測しておくのは困難です
が、ある程度の予測と、それ以上に裁量取引である不動産売買で有利に
なるためにはどうするか、対策を練っておくべきです。

数年間もの時間があるのですから、いくらでもやれることはあるはず。

 

物件を購入した直後だとちっとも実感できませんが、いつかは出口へと
突入しなければなりません。

そのために、早いうちから種を蒔いておくのが賢明といえます。

 

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