有利な融資の返済設定は局面ごとに変化する。自分なりのアレンジを。

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融資の返済に関する設定は非常に重要です。

 

金利が安ければ安い方が良い、というのは当たり前の話で、別に
誰が指摘しなくても誰もができる限り金利を低くしたい、と希望
をしているもの。

金利は「リスク」がどの程度であるかによって決定されますから、
もしも金利を引き下げていきたいのであれば自分の信用リスクを
小さくする努力をするしかありません。

 

例えば経営の収支を改善させたり、給与収入を増やしたり、長く
同一の企業に勤めたり。金融機関との関係も大切ですね。長期の
付き合いを続けていれば、信用は自然と高まります。

自己資金を入れる金額を増やすのも効果的ですし、貯金が増えた
ならばその金額分だけの信用リスクが下がるのは計算しやすく、
最も好まれる部分。

逆に、いつの間にか消費者金融やカードのキャッシング枠などで
お金を借りたりしていれば、信用リスクは増大します。高い金利
で融資を受けるのは「他からは借りられない理由」を疑います。

それだけでなく、最終的には色々と交渉術を駆使しなければ思う
ようにはいきませんけれども、大事なのは「日頃の行い」で。

日頃の行いが評価されるには時間が掛かります。なかなか自分で
感じるほどには周囲が評価をしてくれずにもやもやした気持ちを
抱えた経験は誰しもお持ちではないでしょうか。

こうした理由で、一度決定した金利を引き下げたり、当初から人
より低い金利での取引を開始するには、信用リスクが小さくなる
までの年月を要します。

 

ただ、金利の決定はそれだけに収まりません。

 

融資担当者次第では、権限でどこまで金利を引き下げられるかが
違ったりします。家電店で誰と交渉するかによっては値下げ幅に
格差がつくのと同じ。

権限の強い人間を味方に引き入れるのは極めて効果が高いので、
伝手があるなら積極的に紹介をしてもらうのをお勧めします。

ただし信用して貰えるかどうかは自分次第です。紹介者の面子を
潰さないように、普段以上に気を引き締めてかかりましょう。

 

そしてもう一つが、融資の組み方、です。融資には金利以外にも
いくつかの要因がありますよね。

そこをどう組むべきかを、今一度確認しておくのをお勧めします。

局面ごとに戦略は変化します。

局面ごとに変わる最適な融資設定

個人的な感想を言うと、融資返済は可能な範囲で速やかに進める
方が色々な意味で良いように感じます。

借り換えをしてもうすぐ2年経過します。借り換えの際に返済期間
を若干短くし、元利均等返済から元金均等返済にしていて、元本
の返済が大きく増大しました。

尚、金利が大幅に引き下がった分、返済総額は圧縮されています。

 

元本の縮小速度は圧倒的で、5年経過すれば1/5、4億円強の融資
は5年で1億円近くも返済が進む計算です。

2年弱で3000万円も元本が減る様子を見ると、安心感が違います。

金利が下がり、利益が大幅に増大した分だけ税金が増えるため、
手元のキャッシュは手厚くしておかなければなりませんから無駄
はこれまで以上に減らさなければとの意識は強いですけれども。

 

しかしそれも、元金均等返済としたことにより月々の返済金額は
徐々に縮小していきます。納税にも、家賃下落リスクにも、金利
増大リスクにも対応力は年々高まっています。

今の僕は、事業の拡大局面が過ぎプライマリーバランスの安定化
を目指す時期ですので、非常にありがたい環境になったと実感が
強いです。

お陰でようやく、また拡大局面へと向かう準備ができます。信用
を着々と蓄積し、次の投資へ挑む準備が。

 

しかし万人に僕の現在の融資組が正しいかというと、決してそう
ではありません。

今、何を目指すべき時期であるか、によって最適解は変化します。
かつての僕が、高金利下でキャッシュフローを出す為に返済期間
を長めに取った融資を組んだように。

これから拡大局面に入ろうとしている最中なら、収支が合う限り
リスクを取った融資組をする方が後々良い結果になる場合が多い。

もしも金融機関がリスクを取って多額の融資をしてくれる雰囲気
を感じ取ったら、時に一歩踏み込んで自分もリスクを抱える覚悟
を決めるのも、投資家として必要な勇気です。

 

バランスシートの拡大と改善

最初から完璧な形を目指そうとし過ぎると中途半端な結果となる
可能性を、常に考えておいて下さい。

 

当初の融資から1%以下の金利で融資を受けることにこだわると、
購入できる物件は極めて限定的になります。

低金利で融資が降りる物件が正解とは限りません。

良い物件の取得に低金利が実現できても、返済期間が短すぎては
キャッシュフローが出ず、黒字倒産まっしぐらです。

利益を出すのであれば、考えるべきは返済だけではありません。

 

冒頭で書いたように、信用の蓄積には時間が掛かります。ですが、
年月を経て形成された本物の信用は、きわめて強力な武器であり、
盾になります。

有利な融資条件へは、信用構築ができればいつでも変更できます。
優良顧客にお金を貸したくて仕方がない金融機関などそこら中に
あるのですから。

ですが本物の信用を得るにはそれなりの資産の大きさが必要です。
まずは資産を拡大、バランスシートを拡大しなければ信用を得る
道筋が立てられません。

リスクを取って資産を拡大してこそ、信用の獲得への道が開ける
というものです。

 

その為に今どのような時期にいるかをしっかりと把握し、リスク
を取って拡大局面に挑む為の融資組をするのか、バランスシート
を改善して信用確保に奔走するのか、を決定し。

それに合わせて、どのような融資組をするべきかをよく考えると、
逆算してどのような物件を買うべきか、現時点で物件を買っても
いいのか、までもが判断ができるようになるはずです。

融資組みを間違えると、身動きが取れなくなったり、チャンスを
失ったりと良い事がありません。金利や返済比率ばかりに注目を
するのではなく、より広い視野を持って臨んで下さい

 

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