借金とは資本。武器の本質は何であるかではなくどう使うかにあり。【2】

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続きです。前回は以下より。

借金とは資本。武器の本質は何であるかではなくどう使うかにあり。【1】

 

借金が資本主義社会で如何に重要なものであるかは、前回の内容の
通りです。経済がここまで発展したのも借金の存在のお陰であると
いって過言ではありません。

人間に老いや寿命が存在しないのであれば借金なんて必要なかった
かもしれませんが、限られた時間の中で充実した人生を現代社会の
価値観で送る為には、借金は重要な役割を担います。

個々として必ずしも必須になるとは限りませんが、社会そのものが
借金や出資といった資本の支出により成り立っている以上、影響を
受けていない人は全くのゼロ。

 

日本国民として生活している時点で政府が国債を発行して得た資金
で整備されたインフラを利用しており、借金の有難さを身に沁みて
然るべきです。

政策の失敗や各種長期予測の精度の低さから来る数々の問題の存在
があっても、それを何とか支えてきたのが国債、つまり借金である
のは間違いのない話なのですから。

もちろん、無駄に増える借金は勘弁して頂きたいので、官僚、及び
政治家にはもう少し現実を見て的確で有効な制度作りができるよう
努力して頂きたいところですが。

 

ともかく、借金の存在が悪ではないのは確かで、私たちの生活が、
物質的豊かさが借金によって作られ、維持されているのも確かです。
そして今後もそれは変わらないでしょう。

借金により私たちは、より豊かで満足度の高い生活を目指せます。

お金が足りなくて手詰まりになってはいけません。

プライマリーバランスを黒字化

ただし、そこには外せない条件が存在します。

それは政治的に、「プライマリーバランス」と呼ばれているもの。
プライマリーバランスとは「公債金を除いた歳入と、公債の利息や
返還分を除いた歳出の釣り合い」です。

簡単に訳せば、借金以外の収入と、借金返済以外の支出のバランス。
プライマリーバランスが差し引きゼロであれば行政によるサービス
が借金に依存せずに行われている、という事です。

プライマリーバランスが赤字であれば、債権を発行しなければ行政
サービスが維持できない状態であるわけです。

 

政治に限って言えば、プライマリーバランスの赤字化が必ずしも悪
であるとはいえませんが、これを個人や企業にすり替えて考えると
どうでしょうか。

個人で例えると、プライマリーバランスの赤字とは個人資産が今日
の食事をするだけで目減りし、そのうちに生きる為借金しなければ
ならなくなる状況です。

企業で例えると、プライマリーバランスの赤字とは企業資産が今月
の従業員の賃金支払いなどで目減りし、そのうちに企業の存続の為
借金しなければならなくなる状況です。

こう書けば、如何にそれが異常な状況であるかが分かるでしょう。
個人や企業にとっては、プライマリーバランスが赤字であり続ける
なんてあってはいけないこと。

 

借金をすると利払い、及び元本返済がここに乗るのですから、支出
は更に悪化します。早々に手を打たなければ、手詰まりになるのは
火を見るよりも明らかになるでしょう。

そんな状況に追い込まれる前に、生活レベルを落とすとか、経費を
削減するとかそういった手段により支出を落とし、生活や事業再建
を目指さなければいけません。

追い込まれてからは、再建はより困難になり、何かを失わなければ
いけない羽目になるのは歴然としていますから。

 

借金をする際は、このような状況になってないかをしっかりと確認
し、収支の状況が正常であるかどうかを判断しておいて下さい。

 

借金をする権利

逆に言えば、収支さえ正常な状況が保てるのであれば、いくら借金
をしても何も怖くありません。

余りに身の丈に合わない金額の借金をすると、ちょっとした揺らぎ
でデフォルトしかねませんから無限に借りてよいとはいいませんが。

基本的な考えとしては、収支さえ合っていればいくら多額の借金を
しても何の問題も無いと言えます。

 

不動産投資で大きな借金をして平然としていられるのは、その収支
が正常であるからこそ。

キャッシュフローがしっかりと出て、返済が計画通り十分に可能で、
納税をしても預貯金から手出しをせずに済むような状況であれば、
融資金額がいくらであろうと恐れるところはありません。

当然、修繕費用なども含めてですし、不測の事態もあり得ますから
その分の資金調達もできる程度に収支に余裕のある事業計画が必要
ですので、その点は注意しなければなりません。

そこは身の丈に合った融資金額にすることでリスクを軽減できる
思いますし、普通は金融機関も無茶な金額の融資はしないので融資
が降りる時点で気にし過ぎる事もないかもですが。

審査が甘いと有名な金融機関から借り入れる時は要注意ですね。

 

正常な収支を保てるうちで融資を受け、それを資本に利益を出せる
環境を作り上げると、そこには富が生まれます。

資本主義においては、富という力を使ってしか実現できない理想が
数多くあり、もし貴方の持つ理想がその類であるならば、まず借金
を上手く使いこなすのがスタートと言えるでしょう。

そこにはリスクもありますので、どうするかは自分の選択です。僕
はリスクを抱えて大きく前へ踏み出す道を選びました。

 

借金を必ずしも抱えなければ生きていけないなんて話はありません。
が、借金はリスクばかりでなく権利でもあるのを忘れないで下さい。

手の内の武器をどのように活用するかは、自分次第です。

 

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