タワーマンション節税のチェックが強化されて予想されること

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いつも応援ありがとうございます。



 

タワーマンションを用いた節税については以前も書いた記憶があり、
また個人的には否定的である旨もお伝えしたかと思います。

ついに国税当局が本格的に動き出したようです。行き過ぎた節税策
がないかチェックを厳しくするよう全国の国税局に指示を出した、
との報道がありました。

以前の報道があった時点で、こうなるのも時間の問題だろう、とは
思っておりましたが、存外早かったですね。

 

どの程度が「行き過ぎ」であるかの水準がはっきりしませんので、
どれほど影響が出るかは何ともですけれども。

このような著しく不公平な格差が是正されるのはいいことであると
思います。

 

少し面白かったのは、この件が報道されて「不動産関連株」が下落
をしたという部分。

タワーマンションをはじめとした分譲住宅の販売に影響がある、と
市場は判断しているのでしょう。

実際に不動産関連企業の業績が落ちるようだと賃金や雇用にも影響
は少なからずあるはずで、庶民にとっても諸手を挙げて喜んで良い
話ではないのかもしれません。

特に不動産の営業マンやそれと組する銀行マンには頭の痛い話だと
思われますが、いかがでしょうか。

 

また、税を法律通りに、不公平なくきっちりと取るのは大事な事で
あると思いますが、徴収した税をいかに使うか、もきっちりとして
貰わなければ意味がなく。

集めた税がいい加減な使い方をされてしまっては、それこそ不公平
というもの。

節税に対する監視を強めるのは大事ですが、それ以上に私たち庶民
は税金を使う側をしっかりと監視しなければいけません。

 

税というのは増えるにしても減るにしても、本当に様々なところへ
巡り巡って影響を与えるものです。

タワーマンション、震災の直撃を経験したものにとってはあまり魅力を感じません。

自宅使用者に悪影響も?

タワーマンションを現金で購入する余裕などない庶民には関係ない
話だし、どんどんやってくれ、と思われる方もいらっしゃるだろう
と思いますが。

僕はそこまで楽観視できないのではないかという気がします。

 

気をつけなければいけないのは、自宅を所有されている方。記事に
あるようなタワーマンションに住まわれている方の場合。

今回、国税当局が相続税対策をチェックしますというのは、相続税
評価額と実勢価格の格差を利用した節税は認めません、というもの。

つまりは相続税評価額を見直します、と宣言しているんです。

 

これがどのような意味かといえば、不動産、特に区分マンションの
評価方法そのものを見直します、との話に繋がって。

最終的に、固定資産税評価額の見直しに繋がりかねません。

今回の相続税対策を否認された方が「不公平だ」と声を上げれば、
確かにその通り。線引きが曖昧な選別は法律上許される話ではない
のは否定できません。

 

国税庁がどのような対応策を取ってくるかによって今後のシナリオ
は大きく違ってくると思いますが。

流れによってはタワーマンションを中心として、区分マンションに
掛かる固定資産税がいつの間にか増大するような自体にならないか、
注視すべきでしょう。

何しろ国税庁は増税大好きな政府は財務省傘下の組織なのですから。

 

タワーマンションが身近に?

不動産投資家としても、直接影響はないにしろ気になるところ。

 

一つは不動産価格に対する影響です。

これまでタワーマンションの価格は節税したい富裕層に支えられて
いたのは間違いありません。

このような物件を投資目的に購入されていた方についてはご愁傷様
としか言いようがないのですが、ごく少数だと思います。

 

逆に、値崩れする事でかえって今後の投資対象となってこないか、
が僕は気になります。

都心のタワーマンションが値崩れしにくいのは確かですから、資金
の使い方によっては今後、賃貸経営や流行のAirbnbのような民泊に
利用価値が生まれるかもしれません。

タワーマンション投資が、サラリーマン投資家の元まで降りてくる
可能性を秘めていると思います。不動産投資がサラリーマンの手に
届く存在となった時のように。

 

もう一つは、不動産事業者の動向がどうなるか。

これまでのタワーマンション戦略は、不動産事業者にとっては金の
成る木というやつで。実需以外にも税金対策や外国人投資家からの
資金が多く流入していました。

その片割れを今回潰しにかかり、また外国からの投資も中国経済の
悪化によりいつまで保つのか不透明。

 

しかし不動産事業者は売らなければ儲からないし、業績が落ちれば
株価は下落し、また経営も成り立たなくなる。

財閥系も不動産関連事業を構えています。売れなくなったからハイ
撤退します、とはいきません。

今後、不動産事業者は市場とどう向き合うのか。私たちはその顧客
ですから、不動産事業者の持つビジョンには注目せざるを得ません。

 

後は、これを境に少し市場の不動産投資熱が冷めてくれれば少しは
収益不動産価格の下落、利回りの増大へと向かわないかな、なんて
淡い期待を抱えていたりもしますが。

米国利上げの後に追加の金融緩和をする可能性がある以上、あまり
期待をしてはいけないのだとも感じます。

こんなことを書いてみたはいいものの、タワーマンション節税問題
がそこまで大きな問題にはならないと思っているのが本当の所で。

少なくとも購入予定も何もない僕としては全く影響がないものです
ので、高みの見物をするに止めておきます。

 

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