上がり過ぎ、下がり過ぎは結果論。一部を全体の事として見ないよう。

この記事は3分で読めます

いつも応援ありがとうございます。



 

日経平均株価が足踏みしているのも手伝って、不動産投資を今から
始めても遅いのではないかとの不安を抱えて、自分自身が足踏みを
してしまっている方々は多いと予想します。

僕の元にも先日、そのような不安を訴える相談メールが届きました。

 

気持ちは分からないでもありません。根幹には、民主党政権時代の
大底から金融緩和を通じての円安、株高、不動産価格上昇について
いけず悔しい、との気持ちを抱えているのだと思います。

ネットを見渡すと、アベノミクスに乗って大金を手に入れた、との
報告が多数乗っています。その全てが本当ではないにしろ、うまく
やった方が少なくないのもまた真なりで。

そういった「時流」に乗れなければ投資では勝てるはずがない、と
思ってしまうのも無理はない。

 

これも一つの真理ではあります。

大底でポジションを取れれば負けはありません。完全にノーリスク
で利益確定のチャンスだけを伺えるようになります。

1ドル75円台の戦後最高値を更新した2011年10月31日に円を売って
ドルを買っておけば、とは為替と関わった人なら誰しも想像をした
のではないでしょうか。

大底でのポジション所有は極めて精神面での安定を得られ、大きな
利益をもたらす、宝くじの大当たりのような存在です。

 

しかしそれを理由に投資に対して二の足を踏んでしまうようでは、
まだまだ「投資はギャンブルである」との気持ちが抜けていない。

人生観そのものを入れ替えるくらいの革新を起こさなければ、真の
投資をスタートするのは困難でしょう。

一部を見て全体を知るのは困難です。

一は全ではない

株や為替の話は置いておきます。

不動産投資に対して、今から買っても遅いのではないかと感じる方
は、今の不動産価格がバブルを起こしているのではないか、と疑い
の目を向けているのでしょう。

バブルとは何か、どうなったらバブルであるのか、との部分を明確
にしなければ正確な議論はできないのですが。

それはともかくとして、不動産の一部に投資マネーが多く流れ込み、
利回りの低下、公的な評価額との乖離を起こしているのは確かです。

 

ですが、バブルと言えるレベルまでに価格上昇をしている不動産が
どれほどあるかと見渡せば、ほとんどないのが現実。

先日、2015年7月時点の地価が公表されました。銀座とか表参道とか
東京都心の一部では相当な地価の上昇があるようです。

ですが日本全体を見ると、住宅地は全国平均で1.0%下落しています。
少なくとも地価の面では不動産バブルなどほとんどの地域において
起こっていません。

つまり、不動産バブルが起こっているから買うのはもう遅いのでは、
との不安は全く当たらないことが分かります。

 

では、地価が下がっているところは将来的に人口減少により将来性
がなく、経営にならないのではないか、との不安については。

これもまた全体に当たる問題ではありません

 

確かに消滅していくであろう地方は存在します。そのリストアップ
も既に為されています。そのような地域の物件を購入しよう、とは
誰も決して思わないでしょう。

ですが、今後5年以内に入居者に困るほど寂れてしまう地域となれば
その数はさらに減りますし、売り出される物件自体が少ない。

単純に、ある程度の期間は入居に困るほどの過疎化はしないだろう
と思われる地域から選べばいいだけです。安定した入居者の確保が
できるかどうかは、腕が試されるところですね。

まあ経験上、楽な商売でないのだけは確かです。

 

では東京都心に物件を構えた方は誰一人空室に苦しんでいないのか
というと、全くそんなこともなく。

結局そこはビジネスがうまくいくかどうかをどれほど正確に予想を
できるかどうかであって、長期的に全体のパイが減少をしていくと
してもそれを含めてリサーチをするまで。

それができないならば、たとえ人口が増加をしていく中であったと
しても経営はうまくいかないでしょう。

 

ビジネスへの理解を深めれば怖くない

上昇トレンドの始まりから波に乗った投資ができるならば、それは
その方がいいに決まっています。

が、事前に上昇トレンドを見抜き投資をするのは極めて難しい。

ほとんどの場合は、相場に大きな流れができているのが誰の目にも
明らかになってから「あの時買っておけばよかった」と後悔をする
パターンです。

 

その時に「今からでは高すぎてもう買えない」と思うか「まだまだ
稼げる、買いだ」と思うか。

それぞれの投資に対する正しい理解を持っていれば、ひとつも躊躇
する事なしに判断できるはずです。

 

不動産投資ならば。

不動産投資は経営による利益獲得が主であり、事業計画を立てる際
に経営に無理のない数字が出せる物件だけを購入すればよいという
話を理解できているならば。

もう全体的な不動産価格の相場が上がりすぎているから買えない、
との気持ちは出てこなくなると思います。

 

何年か経過したあとにまだ地価が下がり続け、もっと安く買えたな、
と思うかもしれませんが。

価格下落よりも、数年間先行してビジネスを始めて得てきた収入と
経験の方が価値があると思いませんか?

本当に買う価値のある物件に出会えるかどうかは運も関わってきて
しまいますが、少なくとも日本のどこにも買う価値のある物件など
一つもないなんて状況でないのは確かな話。

徹底的にビジネスの視点を身につけたうえで市場を見渡して下さい。

 

宜しければブログランキングも応援クリックお願いします。


  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る

関連記事

  1. 2014年の地価公示価格は?
  2. 北陸新幹線延伸、個人的にはさほど期待はしていないのですが、どうなるでしょうか。
  3. 僕の予想よりだいぶ強いです。
  4. 消費税増税による景気腰折れを防ぐには。
  5. マイナス金利の影響は住宅ローンだけに留まらないはずです。
  6. 何事も指標を理解することはとても大切です。
  1. この記事へのコメントはありません。

このサイトについて

不動産投資を中心に、金融・経済、そしてビジネスについてコラムを書いています。

きりのきについて


人気ブログランキング参加中です。お楽しみ頂けたら応援お願い致します。



楽待不動産投資新聞様にて時々コラムを書かせて頂いております。

2014年4月不動産投資を始める際に最も重要なリスクヘッジの仕方。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • LINEで送る