家賃単価が下がり過ぎないように注意を。

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不動産投資の収入源は、当たり前ですが入居者さんの賃料です。

1室当たりの平均賃料と部屋数を掛け合わせたものが、その物件から得られる
家賃収入であることは確認するまでもないこと。

 

不動産投資の目的は利益をあげることです。人それぞれ何を目標としているかは
異なりますが、投資収入を増やしていくことが目的でない方はあまりいません。

投資による利益を増やすには、経費を削減するか家賃収入を増やすかのどちらか
を達成する必要があります。

が、経費を減らすには限界がありますから、基本的には家賃収入を増やすことが
基本路線になるのは当たり前の話。

 

そうすると先ほど書いたごく単純な掛け算の解を大きくするには果たしてどう
したらいいのか、ということになります。

家賃を引き上げることは簡単なことではありません。長引くデフレ不況に慣れ
きってしまった日本人は、家賃は下がることはあっても上がることはないと
思い込んでしまっているのは投資家にとって頭の痛いところ。

であれば利益を増やすために取るべき、最も簡単で最も効率的な方法は一つ。

部屋数を増やすことですね。といっても増築するわけにはいきませんから、
新たに物件を取得することになります。

 

さて、この時に気をつけた方がいいんじゃないかな、と個人的に思っている
ことが一つ。

それは、「家賃の平均単価」です。

一部地方を除いて今やエアコンは必需品。

家賃単価が低すぎるとジリ貧となる

本格的に考えるのであれば一戸あたりの単価ではなく、坪当たり、m2当たり
の収入単価を考えるべきなのかもしれませんが。

残念なことにまだ僕にその感覚が身についておりませんので、もしそれを
知りたい場合はGoogle先生にお尋ね下さい。

 

さて、なぜ一戸当たりの平均単価が気になるかというと。

これがあまりにも下がりすぎると、修繕費用が追いつかなくなるからです。

 

安い部屋にはそれなりの設備に留めて貸し出すのが定石ではありますが、
昨今の賃貸不動産市場の競争激化により安い部屋でもそれなりに揃って
いて当然の環境となっています。

そうなってくると大資本には敵いません。大資本はその規模の大きさから
設備費の単価を引き下げる術を持っており、小資本が価格競争で大資本に
勝つことは極めて困難。

ですから、資金の許容範囲で部屋を綺麗に保ち、設備を良くして空室率を
なるべく低く抑えることでコツコツと確実な利益を得る戦術が基本。

 

しかし家賃の平均単価があまりに低くなってしまうとその戦術すら維持が
困難になってしまうことがあります。

何故かといえば、修繕費は家賃に比例しているのではないからです。

 

例えばエアコンを設置するとして、ワンルーム用のエアコンは全国どこに
いっても大して値段は変わりません。

ネット通販で安いものを用意するならそれこそ全国どこでも同価格。

家賃が3万円の地方マンションでも、家賃が9万円の都心マンションでも
広さが同じならばエアコン代は同じ。

 

エアコンの寿命が10年として、家賃が月額3万円では10年で360万円、
9万円ならば1080万円。

エアコンが工事費込みで7万円とすると、都心マンションではエアコンに
掛かる費用は1%以下ですが地方マンションでは約2%。

家賃単価が低いことで経費は相対的に高くなってしまいます。

 

部屋のクリーニング費用、クロスの張替え、床の張替え、教養設備の修繕
その他全ての費用で同じことが言える。

つまり、ある程度以下の家賃になってしまうと、個人レベルの規模では
修繕費を安く済ませるにも限界があるためキャッシュが貯まらなくなる。

そこに広告費も乗せなければいけないのですから、家賃の単価があまりに
低くなってしまうとまさにジリ貧の経営状況となっていくことでしょう。

 

許容できる家賃単価の下限は

どの程度の金額がデッドラインかを正確に線引きするのは困難ですが、
一つの目安として「家賃月額3万円」を基準として僕は考えています
(RCマンションの場合。物価変動により基準は変わってきます)。

月額家賃が3万円を切っているようなら、よほど有利な条件で無い限り
購入する余地はありません。

それは将来的に3万円を切る可能性がある物件も含みます。
築20年程度で家賃が3万1000円程度だと危なく思える。

できれば4万円以上取れる物件を探します。ある程度築年数が長くて
4万円以上の家賃が現在も維持できているなら、将来的に3万円を切る
可能性は低いでしょう。

 

都市部の物件が安心できるのは一戸当たりの単価が下がり過ぎないこと
も一つの理由としてありますね。

土地が残されていないので今後ライバルが次々と増えることもなく、
ある程度安定した家賃が得られます。

1室当たりの家賃が高いと空室が一つできた時の痛みも大きいですが、
得られる収入も多く入居者の質も高まりますからトントンです。

 

築古木造の再生物件など、極めて利回りを高く保つことができ、融資も
あまり受けずに経営できるのならば家賃が3万円以下であってもあまり
気にする必要は無いとは思います。

が、RCマンションを狙っているなら気をつけて下さい。
ジリ貧経営になりたくなければ。

 

地方主要都市でもワンルームマンションの家賃が3万円を下回る地域は
数多く存在します。

単価の問題だけでなく、その地域は過当競争、もしくは人口減の危機に
晒されている可能性すらある。

家賃の単価が低すぎるのはそういった意味でも警戒すべきです。

 

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