家賃上昇は、インフレが起きるにしても一番最後。

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モノの価格を上げる、というのは想像以上に難しいもの。

昔のようにあらゆるものが不足していた時代であれば、求める人が多い分
だけ価格が上がっていくのは自然な話ですが。

今のようにあらゆるものが溢れており、尚且つ需要が分散しているような
時代では、値上げは顧客離れの大きな原因となってしまいます。

 

日銀が躍起になってインフレさせようと大規模金融緩和を継続しています
が、効果は一時的でしかなく、日本の物価上昇率は0%台が現状。

お金がだぶついていてもモノの価格は上がってくれません。勿論そこには
市中にどうやってお金を回すか、という難題もあるのですが、おそらくは
お金が十分に巡っても物価はなかなか上がらないと思われます。

長いデフレの間に、日本人の価値観が変化してきてしまっているからです。

今のままで十分満足しているものが多すぎて。これ以上快適性を増す為に
追加でお金を払おうとは、消費者はそうそうしないでしょう。

それはあたかも、大多数がPCの性能に十分満足をしてしまったがために、
PCの買い替え需要が極端に落ちたり、低価格化が大幅に進行してしまった
ように。

インターネット回線も、昔は速度が遅かった為に新サービスが発表される
ごとに乗り換え需要がありましたが、今や個人の日常使用では十分過ぎる
パフォーマンスですので、値段が上がるものに乗り換える人はいません。

今ではすっかり価格競争だけのビジネスとなってしまっている。携帯電話
も全く同じ状況。むしろ、ちょっと不便でも安いサービスの需要が遥かに
高まっています。

 

この状況、不動産投資家にとっても他人事ではありません。

デフレの上に古くなった建物。日本では家賃が下落して当然です。

出口の見通しは不明瞭

人口が減り続けている現状、不動産投資において今後需要が伸びる要素は
思い当たりません。

そんな環境ですんなり家賃を引き上げられると感じますでしょうか?

 

僕はこれまで、賃貸住宅の家賃上昇は景気回復をしたとしても一番最後と
なるだろう、それまでは投資資金の増加による不動産売買価格のみ上昇し、
利回りは低下する一方だろう、と書いてきました。

そして今も予想通りの状況が続いています。

 

正直言って、賃貸住宅に出せるお金は多くの方にとってかなり優先順位が
低いもの。

私たちがどう思おうと、世間では家賃に支払うお金は何も残らない無駄な
お金であるとの考え方が大勢を占めていて。

毎月定期的に掛かる最大のお金である家賃は常に「より安くなって欲しい」
と思われています。

 

また、私たち貸す側は「できるだけ満室にしておきたい」と考えています
から、顧客が安さを望んでいる以上は安易に値上げができません。

むしろ、常時値下げ圧力に晒されている、といってもいいでしょう。

値上げできたらいいな、とは思っていても、空室の増加や空室期間の延長
を恐れて早々値上げなんてできません。

 

不動産投資家は、いつも恐れを抱いています。空室が埋まらなくなっては
しまわないか、と。

そんな状況で、では景気回復しました、インフレ率も順調に2%程度です、
となってきたところで、本当に家賃を引き上げられるのでしょうか。

ただでさえ中古で購入し古さが目立ってきている建物で、更に数年の月日
が経過してしまっているというのに、家賃を値上げして入居者が見つかる
のでしょうか。

ましてや地方物件なんて。

 

単価が上がらなければ生産性は上がりません。資本主義では成長なくして
将来はありませんので、物価が上昇しなければ未来はない。

賃貸不動産市場は、実は出口が非常に不透明な暗闇に突入をしています。

 

独自の付加価値

賃貸不動産に限らず、あらゆる業種で付加価値をつけようと躍起になって
いますから、いかにして値上げするかで困っているのはどこも同じである
のかもしれません。

それぞれが創意工夫を凝らし、また消費者の目をごまかし、値上げしよう
と努力をしています。良い努力か悪い努力かはともかく。

 

普段から低価格戦略は一つの有効な選択肢である、と僕は書いていますが、
この調子で不動産価格が順調に上昇をし利回りが低下し続ければ、いつか
そんなこと言っていられない物件しか手に入らなくなってしまう。

かといって物件の入れ替えができなければジリ貧となってしまう。建物は
刻一刻と古くなっていくのですから。

 

これからの不動産賃貸業では、これまでよりずっと「付加価値をつけ家賃
を引き上げていく」との気持ちが重要となる時代へと突入しそうです。

価格の引き上げ。成功している企業は、成功しています。例えばよく話題
に上がるのはライザップ。

一般的なスポーツジムとは一線を画した高価格にも関わらず、多大な集客
に成功しています。過大広告であるとの指摘もありますが、それでも事業
を続けられているのですから正しいのでしょう。

 

最も身近な存在である「不動産売買」も、付加価値をつけて高価格で販売
する事に成功していますね。私たちは見事にその餌食になっている、と。

それを甘んじて受け入れるだけでなく、積極的に付加価値をつける方向で
賃貸住宅市場を見ていかなければ、将来的に追い詰められてしまう。

今のうちから多くを勉強し、実験を繰り返しておくべきではないかと僕は
確信しています。

 

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