ロボットに仕事を奪われる日は目前。生きるには価値創出の努力を。

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工場の自動化が進んでいます。

キヤノンが国内工場において、カメラの生産の完全自動化を、2018年を
目処に目指す方針を発表しました。

技術の発達は恐ろしいもので、僅か10年前を振り返るだけでも生活環境
は大きく違っています。

 

10年前にスマートフォンがここまで世界中を席巻するとは、誰が予想を
したでしょうか。

近未来的な感覚であればともかく、2015年の時点でこうなるだろう、と
予測をしていた人はほとんど存在しないと思われます。

 

技術の発展とともに、機械・ロボットの役割はどんどん増えています。

医療用ロボットは随分前から研究されてきましたし、実用化進んでいて
この先もより発展していくでしょう。

人工知能も急激に能力を向上させ、そのうち病気の診断に医師いらずと
なってしまうかもしれません。

自動車が自動運転になる日など、目前に迫っているのですから。

 

さてそうなると、私たち人間の役割はどうなっていくのでしょうか?

もちろん、人がどこにも必要なくなるなんて話は、映画のように機械が
発展しすぎて自己進化を繰り返し、人間に反逆をしてくるような事態に
ならなければあり得ません。

そうならないとも限りませんが、それはまだまだ先の話。

 

それよりも直近で考えなくてはいけないのは、ロボットが人間の代わり
に仕事ができるようになっていく今、人間の仕事にはどのような変化が
現れるのだろうか、という事。

それにつれて、人間の生活や行動範囲はどのように変わっていくのか
です。

ロボットによる人件費削減は大きな益をもたらすとともに、脅威でもあります。

工場は無人化へ進む?

これまで、工場の建設は多くの労働を生み、地域の発展を支えました。

建設の最中もそうですが、建設後その工場で働く人が近隣に住処を構え、
生活の拠点として消費活動を行います。

それにより地域経済が回っていました。

 

が、前述のキヤノンの工場の場合、建設中はともかくとして、完成後は
そう多くの人を必要としません。

せいぜい日々の機械やロボットのメンテナンス人員程度。

私たちのイメージする大規模工場と違って、街を賑わす大勢の従業員が
働く場所ではありません。

製薬系の工場も機械化が進んでおり、従業員は多くないそうです。今後、
同じように機械やロボットが中心となる工場は増える一方でしょう。

 

つまり、この先は工場が建設されたとしても、そこに多くの仕事が発生
するとは限りません。

不動産投資において賃貸需要の程度を図る上で重要な要素の一つに仕事
のあるなしがあります。

これまでは、工場が建設されるとなれば賃貸需要の高まりを期待したり
していましたが、今後は慎重に構えなければいけなくなる。

 

現時点で多くの工員が働く工場であったとしても、大規模に工作機械を
導入してリストラをするかもしれません。

工場の閉鎖・移転リスクに加えて、機械化リスクまで出てくる、と。

 

キヤノンがカメラ生産の完全な自動化なんてニュース、不動産投資には
関係ないように思えますが。

僕にはちょっと、不動産投資家としては笑えないニュースに思えます。

将来的に、工場はあまり賃貸需要を望めないような存在へと変化をして
しまうかもしれませんね。

 

人の労働力の価値が低下する時代

僕が気になるのは、機械化・ロボット化により失われた仕事の分だけ、
人間の労働力が余ってしまう部分。

前述の自動車運転の自動化なんて、バス・タクシーなどの運転業務及び
トラックによる運送などの労働需要を、根こそぎ奪ってしまう可能性を
強く秘めています。

生き残るとしたら、機械より低い経費で働くしかない。最低賃金により
縛られてしまったら失業は避けられない。

機械・ロボットによる労働力の獲得は、人による労働力の価値の低下
直結し、自分で価値を生み出せるような能力を持たない限り自らの価値
はどんどん低下していってしまう。

 

笑い話ではありません。現実の日本で既に始まっています。

ソフトバンクが販売を始めたロボット「ペッパー」のニュースを見た人
もいると思います。貸し出しもしていて、その時給は1,500円。

現時点ではペッパーの方が時給が高くなっていますが、製造ノウハウが
積み上げられ、また量産化がされるようなら、ペッパーの時給引き下げ
は十分可能。

ペッパーより、ロボットよりも自分の時給が安い事を嘆いているような
コメントばかりが目立ちますが、何を勘違いしているのでしょうか。

ロボットの時給が低く抑えられるようになったその時、自分は職を失い
路頭に迷うであろうと危機感を覚えるべきはずであるのに。

 

ロボットで代用ができてしまう仕事をしている人の新たな受け皿として
新しい労働市場が開拓されるのかどうか。

近い将来、世界中で問題になるような気がしてなりません。

 

新たな価値を生み出せる存在へ

前述のように、医師ですら機械化・ロボット化・人工知能化で十分代用
ができてしまいそうな部分があり、人の労働力は価値が下落する一方。

自分でなければできない類の、価値の創出ができるようにならなければ
将来に渡って裕福で在り続けられはしないでしょう。

むしろ、価値は下がって貧困に近づくばかり。

 

不動産投資で稼ぐにしろ労働力を売って稼ぐにしろ、トンデモだ妄想だ
と否定する前に、価値の創出をする側の人間に立つ努力を開始するのが
建設的な解決策ではないかと考えています。

僕もよりいっそう、励みます。

 

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    • 翔一
    • 2015年 9月3日

    いつもブログを拝見させていただいております。

    今回のロボットに仕事を奪われる日は目前。生きるには価値創出の努力を。との題なのですが、一つ違った側面からこの話題を切らせていただきたいと思います。

    ロボットの進化が自分の仕事を奪っていくのではないかというとは、日本人の多くの人々が危惧するところだと思います。確かに雇用が無くなり仕事をしなくなったら生産活動はできなくなります。しかし、人は生きるだけで消費をし、経済活動の一員となっています。働くことができない新生児ですらも新生児用の商品を消費することによって経済の一員となっています。日本人は働きすぎとよく言われますが、働かないということを認めることも大切だと私は考えております。働かなくてもロボットが自分の代わりに労働をしてくれる。そして人間は消費をすることによって経済を成り立たせるのです。価値創造の努力をし、成功を収められた一部のものが、その努力をしていないものや失敗したもの排除することによって、自らの創造したものを消費してくれる人を消していくのです。そのことによって価値創造したはずの価値がなくなってしまいます。価値とは人の欲が作り出すものだからです。
    価値を創る前に価値が創られる土台を作るとが大切かもしれません。

      • きりのき
      • 2015年 9月7日

      コメントありがとうございます。

      それもひとつの理想系であると思います。理想を叶えることが
      できるほどに優れた金融・経済システムが完成し、人間の精神性
      が発達すればそれに越したことはないと僕も感じます。

      ただ、それは僕が生きている間には到達できそうにもありません
      ので、今精一杯の努力をして生きることを重視しています。現在
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      のは致し方ないかな、と。

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