築古不動産投資は日本政府お墨付きになるか?

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ずっと疑問に思っていたことがありました。
日本の不動産の今後についてです。

古くから日本は木造建築を主体に長い間生活を
してきたことは、誰でも知っていることと思います。

少なくとも江戸時代まではそう。

 

日本の木造建築の伝統技術はすばらしいものがあり、
今もなお進化しています。

木造建築が日本から消え去る日は当面来ないでしょう。

しかし、その脆弱さは明らかであり、地震や台風という
広範囲に渡って甚大な被害を及ぼす大規模災害とそれに
付随する密集住宅の火災という要素で簡単に破壊され、
その度に建て直されてきたことも、誰もが知っています。

 

西洋文化が日本に入ってきて、建築学や製造技術が
進むにつれて、災害に強いより強固な住宅が日本で
主となってきたのは、至極自然な流れ。

安心できる住まいに住みたいと思うのは本能ですから。

 

戦後の急成長で、人口が爆発的に増えるとともに
その建物の数も急速に増えていきました。

そして現代、日本はどれほどの田舎までいっても
鉄骨や鉄筋コンクリートで建てられた建物だらけ。

多くの国は昔ながらの様相が残っているというのに、
日本は文化保存の点以外では昔の面影はほとんど
残っていません。

古くてもちゃんと補修を繰り返せばまだまだ使えます。

建物が壊れにくくなることの問題点

疑問に思っていたのは、今後です。
バブルの終焉から20年。当時建設された建物は
だいぶ老朽化が進んできています。

鉄筋コンクリート造の法廷耐用年数は47年ですが、
建物の管理が悪ければもっと寿命は短くなるでしょうし、
ちゃんと修繕をすればもっと長く使えるはず。

しかし、バブル崩壊後の経済低迷状況下にある日本に
古い建物を大切に扱う余裕など、多くの場合はなくて。

屋上防水工事すらされずに何十年と経過した建物は
日本中に散らばっています。

 

頑丈な建物は壊すにもお金がかかる。木造の建物すら
所有者の意向かそうでないかに関わらず放置をされて
いることが多いこの日本で。

星の数ほどに増えてしまった鉄骨、鉄筋の建物の
老朽化がさらに進んでしまったらどうなるのか?

 

昔と違って大地震でもそう簡単に潰れることはないため
自然消滅は期待でいません。

かといって潰して新しいものを建てるなんて、
需要があっても採算の合わないことをいったい
誰がやるというのか。

人口が多く企業がお金を投資する都市部などはともかく
地方は次々と廃墟が増えていってしまうのではないか。
いや、地方だけでなく都市部でも。

 

何もRCマンションに限ったことでなく、
木造建築についても同様です。

木造の建物だって、大切に扱い修繕を繰り返せば
100年以上も使えるんですから。

築100年を越えた寺社なんてそこらじゅうにありますよね。
明治時代の住宅が賃貸に出されているなんて例も
僕は見たことがあります。

 

廃墟は治安を悪くしますし、景観もよくない。
木造と違って資材の再利用も困難。
街を捨てて移住するほどの土地も日本にはない。

新築を好む日本人が生活するこの日本という国で、
この余りあまった中古マンション群はどうするのか。
国はどう考えているんだろうか。

なんとなく、ぼやっとですがそんな疑問を感じていました。

 

中古不動産に対する政府の反応

ここに来て、政府が少しずつそれに対する回答を
見せてきました。

以前から政府が中古住宅の再利用を推進していることは
ご存知かと思いますが、その計画は頓挫することなく、
徐々に規模を大きくする様相を見せています。

 

そう思う理由の資料が、以下のものです。

中古住宅の流通促進・活用に関する研究会 報告書

 

中古住宅の評価法の適正化、金融機関への提言、
そして不動産関連新商品の開発にまで触れています。

最終的にはお金が動かないと、つまり金融機関が
方針に従わないと不動産市場は動きません。
金額が金額ですから。

 

この資料を見ると、オブザーバーに金融庁が
関わってきていることが分かります。

金融庁の仕事の一つに、金融機関の監視・調整が
あることを考えると、この案件が政府にとっては
本格的になりつつある証拠です。

 

阪神大震災の頃から水面下で動いていたのだと思いますが、
推進が強まったきっかけは、東日本大震災でしょう。

震災時に困ったのが、被災者の住宅の確保

政府の思惑の一つとしては住宅ストックを増やし、
被災者の避難用住宅を素早く確保したい、なんて
思いもあるのだと思われます。

災害だけでなく、戦争となった時のことも考慮して。

 

それ以外にも経済政策の一環だったり、
天下り先の確保だったり、色々と思惑が
あるものとは思われますが。

日本にとって改革が必要なジャンルだけに、
今後も引き続き力を入れて推進してもらいたいと、
切に願います。

 

不動産投資のトレンドに乗るために

不動産投資家としてこの資料をどう読むべきかというと。

金融機関への対応の変化はもちろんのこと、最大限の恩恵を
得ようとするならリフォーム内容や賃貸ターゲットについて、
これまでと違った考え方をする必要がありそうですね。

「長期優良住宅等とするための性能向上リフォームに対する
インセンティブの付与」なんて、対象が限定はされていますが
既に開始されています。

 

今はできる限り安くリフォームし貸す、という戦略が
主として使われていますが、近々この辺りの考え方を
変えなければいけない可能性がある、ということです。

まだ賃貸市場にどういった影響があるかは分かりませんが、
区分マンションや戸建の出口戦略にはすぐに影響が及びそうな
国主導の中古住宅の流通促進・活用政策。

勝ちたいなら、今のうちからよく観察しておく必要がありそうです。

 

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    • しゅんと
    • 2013年 9月25日

    いつもきりのき様のブログで勉強させていただいてます、しゅんとと申します。
    お忙しい本業のあと、これだけの記事を書くのは並大抵のことではありません。

    さて、メルマガにも登録したいのですがどちらのサイトから登録すればいいのですか?
    よろしければ教えて下さい。

      • きりのき
      • 2013年 9月25日

      しゅんと さん

      コメントありがとうございます。

      分かりにくくて申し訳ありません。
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