リスクを取るならまず信頼度を推し量ってから。

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信頼関係の構築ができていなければ、リスクある決断は絶対にしては
いけません。

医師として外来診療をしていると、時々いらっしゃるのが「最初から
疑いの目を向けてくる」方。

まあ、それまで色々あったのでしょう。健康面での不安のストレスに
さらされ続け、様々な立場の人間から矛盾も含んだ説明を受けたり、
確証の無い知識に振り回されたり。

 

心中察しますが、混雑する外来の中では1度の診療でお一人の悩みを
じっくりと納得いくまで付き合ってあげられませんし、心理学的にも
複数回に分けて解決に導く方が効果は高いのは判明しており。

そういった時の僕のやり方として、現状の問題点の全体像と、主たる
解決手段の方向性を提示し、自分を信頼して貰えて続けて通院をして
くれるならできる限りの事をやりますが、と選択を迫ります。

いわゆる「来るもの拒まず去る者追わず」というやつです。これなら
こちらにも相手にも「リスクの無い」決断ですから、信頼関係の構築
ができていなくとも選択しても問題ありません。

繰り返しいらして頂ければその分だけ説明をできる時間も増え、状態
をより正確に把握できますので治療に向けた選択肢が増加し、必要な
検査も追加していけます。

そうこうしているうちに信頼関係は構築されていくもの。そうなれば
痛みはいつの間にか軽くなっているでしょう。

 

信頼関係構築までの期間はそれぞれ。長いと数か月以上掛かることも。

もちろんその間にドロップアウト(要するに受診しなくなる)する方
もいます。それもその人の選択ですから、仕方ないでしょう。自分に
合う医師、病院を探して頂くしかありません。

残念なのはドクターショッピングを繰り返すごとに「医療」そのもの
への不信感が強まり、歩く道がより細く不安定になってしまうところ。

それが心の病にも繋がり、如何様にもし難くなってしまう方々の存在
は、現代医学では解決できないのが歯がゆいところです。そこは僕も
信頼関係を構築できなかった点が反省すべきでしょう。

 

全ての人と信頼関係を築けるなど、幻想です。そんな事ができるなら
世の中から戦争どころか犯罪すら無くなっているはずですから。

本当にその手を握っていいのか、よく考えて。

信頼関係の誤認に注意

このような考えの持ち主ですので、信頼関係を『誤認』させるような
行為は大嫌いです。

例えば昨今話題のマスメディアによる「報道しない自由」と呼ばれる
行為など。アメリカではトランプ大統領が自ら随分と過激な報道批判
を行っていますが、品は無いと思うものの気持ちは理解できます。

マスメディアなど、所詮ビジネスですから大スポンサーの意向一つで
内容は自由に操れます。都合の悪い話は隠してしまえばいいし、捏造
がバレても「誤報であってわざとじゃない」と強弁すればいい。

エンターテイメントなら自由にしていいのですが、報道各社は自分が
正義だと声を大にして言いながらスポンサーの立場に配慮……最近は
忖度というのでしたっけね、してばかり。

 

信頼関係の構築がされなかった結果として、僕はほとんどテレビなど
見なくなりましたし、見るとしてもマスメディアがどんなスタンスで
いるのかを確認する意味合いしかありません。

そもそも、テレビや新聞で報道されるニュースなんて知っている内容
ばかりですし、疑問点は自分で調べますから、情報を得る目的で見る
意味はありません。

報道機関にお勤めの方には大変申し訳ありませんが、消費者の信頼を
再獲得するのは相当に難しいと思いますので、ぜひ頑張って下さい。

 

これは何もニュースに限った話ばかりでなく、あらゆる広告業に共通
した問題点です。

不動産投資の広告も、果たしてどの程度信頼できるものなのか。勿論
僕の書いている記事も含めて。最近は一般人のブログなどもステルス
マーケティングに利用されていますから油断できません。

バックに大スポンサーが実は潜んでいて、代弁者となっているだけ
書き手も少なくないでしょう。

 

結局、私たちにできるのはそこからできるだけ信頼関係が築けそうな
人物を探すことだけ。裏にスポンサーがいようが信頼に足ると判断が
されれば問題は無いですから。

前述のマスメディアは、朝日新聞などをはじめとしてあまりにひどい
報道の歪みを批判しているだけで、スポンサーの存在自体はビジネス
に必須ですから否定はしません。

 

紹介は信頼度確保の一つの手段

消費者には「誰を信用、信頼していいのかを選ぶ権利」が与えられて
います。

人に勧められて、だけでは弱い。貴方に勧めた人を信頼する根拠は、
いったいどこにあるでしょうか。リスクの無い選択なら適当でいいと
思いますが、不動産売買には当てはまりません。

最終的に選ぶ権利を上手に行使するためには、自ら信頼関係の構築に
立ち上がるしかない、と僕は思っています。すなわち直接対峙です。

 

『紹介』はきっかけには良いでしょう。紹介によりお互い真剣に話を
できますし、最初から疑いの目を向けた対話にはなりません。

その後、本当に信頼関係が構築できるか、収益不動産を購入するほど
のリスクを背負えるか、は自分次第。一度で決めず、繰り返し面談を
する中で相手を理解する努力をして初めて達成できる事。

人を見る目を養う。人生を快適に、幸福に歩むためには最も重視して
研鑽しなければいけないことだと、僕は確信します。

 

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