サブリース案件はサラリーマンの為に作られた投資商品に非ず

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もう、この話は何度でも書きますが。

サブリース、即ち一括借り上げ長期家賃保証を謳った投資商品には、
普通のサラリーマンやそれに準じた程度の収入、及び金融資産しか
持たない人は絶対に手を出してはいけません。

あれは融資を原資とした投資をするような商品ではなく、あくまで
高収入かつ資産家である人間が「節税」も兼ね資産を分散しておく
金庫代わりに過ぎません。

 

もしも融資までパッケージングしてサブリースマンション等の販売
を勧めてくるとしたら、相手にとって自分はノルマ達成の鴨としか
思われていないと考えて下さい。

貴方の将来に渡るお金を、目の前の営業マン、そして投資不動産を
取り扱う企業の為に提供するおつもりでしょうか。

ウェブ広告などでも目にする機会は多いと思いますが、サブリース
を謳っている時点で完全に無視するようにしましょう。

サブリースの話で一番槍玉にあげられるのは新築区分マンションで
ありますけれども、物件の規模は関係ありません

土地を持っている方が、金融機関などの勧めや節税の勧誘などから
新築するアパートなども同じくです。

 

数か月前から平日は地元に戻り、久しぶりに故郷やその周辺の風景
を眺めるようになりましたけれども、あまりにもサブリースの投資
広告が多いし、実際にここ数年で建設されたであろう物件が多い。

地方ですから、新築ワンルームマンションなどではなく、アパート
になります。木造、もしくは軽量鉄骨造のアパート。

広告が多くなされるという事はそれだけ儲かっているという事で。
実際に僕が「やけに広告が目立つ」と思っていた某企業は、前年度
の業績が極めて良好だったようです。

つまりは、それだけやり込められてしまった方が多いとも言えます。

 

それでも節税目的だから、と考えている方。

確かに節税になるでしょうね。資産が目減りするのですから。収入
も資産も減少すれば、納めるべき税金も少なくなって当然です。

代わりにそのお金は金融機関や不動産事業者へと入ります。行き先
が国や地方から他へと移っただけ。

 

加えて所有している間は継続的に納税をしなければならず。それが
節税(?)をされた分と比較して本当に納税額が減っているかまで
計算されているでしょうか。

サブリース投資案件のダメなところなどまだまだ提示できますが、
これだけでも既に一般人が手を出す案件では無いのは理解ができる
かと思います。

大手企業だからといって営業の笑顔を鵜呑みにするのは危険すぎます。

都合の良い儲け話なんて存在しない

後は周知率です。大変申し訳ない事に僕は情報の拡散力については
力不足で、未だに契約者は後を絶ちません。相談も多いです。

以前、サブリース契約に対する注意喚起、事業者への説明義務勧告
強化が公にされました。

それによって、このようなサブリース契約が減少したかはデータを
持ち合わせていませんので分かりません。

が、結局は人間の欲を利用して吊り上げるのがメインの仕事です。
現場は言葉で上手いことひっくるめられます。あまり大きな効果は
得られていない可能性が高いのではないでしょうか。

 

インターネット全盛の時代、こうした数々の注意喚起がされている
にもかかわらず間違った道へと進んでしまうのは、よほどネットに
不信感を持っているか、営業が上手なのか。

もちろん、サブリースが絶対悪である訳ではありませんので何とも
言い難いところはあるのですけれども。

これ程までにトラブルが多いサブリース案件に具体的な計算も無く
手を出してしまうとしたら、痛い目に合って勉強して頂くしか矯正
方法は無いかもしれません。

まあ、投資なんて失敗しながら学ぶ類のものですし、初めのうちに
失敗して損をする経験を積んでおいた方がいいかもですね。不動産
なら今の時代、大した損失にはならないものですから。

 

ただ、怖いのは数年経過しなければ間違いを犯した事に気づかない
です。

購入当初は予定通りの収入が入ります。新築ボーナス期間は5年程度
は期待できるでしょう。確実にお金が入り、空室の心配をしないで
過ごす5年間は、リスクを忘れさせるに十分な時間。

むしろ付帯設備の償却期間を短くして当初5年~10年間は減価償却
を多くとるようにプランニングしていれば、経費率は高くなり節税
効果は高まっていて、「買ってよかった」と思わされてしまいます。

 

気が付くのは、変化が出てから。

減価償却が進み、付帯設備の償却が終わって経費率が下がり、節税
効果が失われた段階であるとか。

家賃水準が下落してサブリース家賃の減額を求められた時に漸く、
こんなはずでは無かったのに、と気が付きます。

 

その頃はもう物件の価格も下落し、よっぽど良い立地でもなければ
引き延ばされた融資を受けたが為に減っていない元本を返済できる
ほどの評価額を得られない可能性が高い。

中古物件に対しては極めて厳しい視線がぶつけられるのが、日本の
不動産市場の伝統です。

 

不動産投資に限りませんが、リスクがほとんど無い、安全であると
謳い文句を前面に出した投資話には、耳を傾ける価値は殆どないと
断言して良いレベル。

不相応なお金を得るにはリスクがあって当然で、不労所得を得るの
だって普通に考えれば異常なのですから苦労もせず、危険も冒さず
で手に入るものではありません。

投資は利益の裏側には必ずリスクが存在するもの。たとえ自己投資
であっても、です。それをどんな時も決して忘れないで下さい。

 

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