「かぼちゃの馬車」が破綻気味。超長期サブリースとは関わらぬよう。

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かぼちゃの馬車、でしたか。

つい最近、シェアハウスのサブリース案件で全国ニュースでも報道
がされたスマートデイズという不動産企業のビジネスモデルの破綻。

契約者は700人にも上るそうで、果たしてその何人が自己破産へと
追い込まれることやら、心配になります。

 

一般の方にはよく分からないニュースだと思いますが、不動産投資
に興味がある方であれば分かっていなければいけない内容です。

僕が以前からサブリースの危険性について警鐘を鳴らし続けている
のは、長くお読み頂いている方は良くご存知かと思いますけれども、
力及ばずといったところでしょうか。

どうにかして、もっと広くこうした「外してはならない大事な内容」
を広くお伝えできないものでしょうか。

 

まあ、こういうものは地道な啓蒙活動が重要です。そのうちに多く
の人の知るところとなるでしょう。

久しぶりに、サブリースの何がいけないのかをまとめていきます。

 

正直なところ、こんな内容人に言われるまでもないと思うのですが、
物事について想像力を働かせない方が多過ぎなんですよね。

もう少し、自分の行動には自分の負うべき責任が伴うという現実を
多くの方に理解して頂きたいところです。

そして、その理解不足に付け込んで暴利を貪ろうとする人間も多く
いるという現実を。

大きな融資を組んでいて、突如収入が無くなったら?

超長期サブリースへの結論は一つ

かぼちゃの馬車についての楽待さんの記事を読んだりすると、今回
の事件は物件を購入した人間が被害者で、スマートデイズ、そして
スルガ銀行が悪いと言わんばかりではありますが。

まあ、実際に事情聴取して真実を掘り起こせば誰に責任があるかは
はっきりするかもしれませんけれども、僕は顧客側の方々が一方的
に被害者であるとは全く思いません。

むしろ、最大の被害者はこうした事件により日本の金融及び経済が
悪影響を受け、不景気が長引く不利益を被る「無関係の人々」です。
かぼちゃの馬車に関わっていない人間が。

 

何千万円、何億円もの融資を組もうというのですから顧客はもっと
不動産投資について調べるべきだったんです。

サブリースがいかに問題ばかりかなど、すぐに分かるはず。

 

収支面での危険性は何度も取り上げてきました。サブリースによる
収入は、当然家賃そのものより低い。でなければサブリース業者が
赤字になってしまいますから。

その通常の家賃よりも減った収入で、毎月の返済をしていかないと
いけない。キャッシュフローは大まかにいえば収入から経費と返済
に充てる金額を差し引いた分。

サブリース家賃が通常の8割だとしたら、常に入居率は80%にしか
ならない収益不動産を運営しているのと同じ。利回りを8掛けして
お金が回るか再計算したら、普通の投資でも結構厳しい。

優秀な物件は回らない事はないでしょうが、利益はあまり残らない
場合がほとんどでしょう。

 

加えてそこに、サブリース家賃の減額というリスクが存在します。
30年間保証と謳いながら、いざ経営が厳しくなったら減額の交渉を
当然のように持ち掛けています。

そしてそれは裁判で判決が出てしまっていて、サブリース業者側の
権利として認められてしまっている。減額には応じざるを得ない。

そもそも今回のかぼちゃの馬車のように無い袖は振れないとなれば、
どうしようもなくなります。

 

ちなみに何故サブリース業者が守られているのか。

これはサブリース業者とオーナーの契約関係そのものに理由がある
ようですね。

 

サブリースは、オーナーが管理会社に部屋を貸した状況になります。
つまり、オーナーが貸し手、管理会社が借り手です。

不動産の貸し借りは現在のところ借り手を強く保護する法体制です。
一般的には貸し手の方が立場が強いためそうなったのでしょう。

その関係で、私たちは家賃不払いの入居者に退去してもらうだけで
大きな苦労をする羽目になっています。

 

サブリース業者はそんな法体制を利用して自分たちが有利な土壌を
既に形成しています。

投資家側としての対処は、そんな不利な条件で戦わなければならぬ
のであれば、近寄らないのが一番で。この一点だけでもサブリース
に関わってはならないと断言できてしまう。他の理由は説明不要。

つまり、最初から関わるべきでは無かったんです。

 

投資内容に関心を持つこと

とはいえ、業者側もあの手この手で勧誘をしてきます。かぼちゃの
馬車の販売をする上でも、色々と言っていたようですね。

詳しくはご自身で検索をしてみて下さい。自分で判断して行動する
のが、こうしたトラブルに巻き込まれないために最重要ですから、
普段から習慣づけるのをお勧めします。

 

投資をするかどうかは、手術を受けるかどうかを決めるようなもの
だと考えてみると、少しはこうした問題も減るかもしれません。

背負うリスクが自らの肉体に入るか、それとも自らのお金に入るか
の違いでしかありませんから。手術は大半の方が嫌がるはずなのに、
何故投資では多くの方がコロッとやられてしまうのか。

それは、日本人の金融リテラシー欠如と無関心に最大の問題がある
ように思います。

 

投資をしようというのに無関心とは、何とも矛盾した話。

旨い儲け話には裏がある、なんて遥か昔から誰もが知っている格言
なのですから、自分だけは大丈夫なんて思わないようにして下さい。

自己万能感こそ、自らを奈落に貶める最も危険な罠です。

 

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