変化する金融機関動向。不動産価格暴落は「なし」。

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最近はだいぶ不動産投資人気も落ち着いてきました。一時期は何か
憑りつかれたように収益不動産を求める方が多かったですが、慎重
に考える人が増えてきてくれて何よりです。

今でも勿論、不動産投資は利益を上げられる投資先として有力候補
であるのは変わらないと考えています。

が、ここ数年における不動産価格上昇、それによる不動産売買事業
の経営方向性の変化、及び報道による騰がり過ぎの印象付けにより、
不動産投資を冷めた目で見る人が増えたのは確実と思います。

まだ期待は多くの方が持っていそうですけどね。収益不動産を所有
して上手く運用できている方が無数にいる現状、自分も同じように
なりたいと羨む感情は消え去らないのでしょう。

 

また、購入できる層が絞られたのも大きな理由と考えられます。

金融行政から直接引き締め政策が行われたわけではありませんが、
不動産融資に敏感になっているのは確かで。4月頃に金融庁の通達
が入って以降、大人しくしているところは多そうです。

収益不動産への融資は実行されてはいますが、融資の審査で躓く人
が増えているのは事実。金融機関が慎重に融資先を選定しているの
が分かります。

特に、属性に対してはまた厳しくなったようです。

 

金融庁は現在、カードローンを問題視しており、監視の目を強めて
います。中でも最も問題視しているのが「審査不十分」である点で、
立ち入り検査も行うと明言しています。

建前上はカードローンに対象を絞った立ち入り検査としていますが、
もし問題が見つかれば権限を強めて厳しい検査の実施を決めるのは
確実で。

問題提起がされてまだ1年も経過していない収益不動産への融資に
チェックが及ぶのを恐れているのかもしれません。

 

これを機に、収益性重視でビジネスの展望を検討して成長産業へと
積極的に融資ができる金融機関が増えれば嬉しいのですが。

今のところは、あまり期待ができないように感じます。

どのような変化が待っているのでしょうか

現状からの暴落は、ごく一部以外考えにくい

これは勝手な憶測で、僕自身もあまり自分の考えを信用はしてない
のですけれども。

4月の金融庁の監視強化から半年が経過し、ぼちぼち動き出す銀行、
信用金庫が増えてくるのではないかな、という気がします。

先程の話と矛盾していますが、実のところ収益不動産に対する融資
が引き締められるなんて事はここ5,6年でも何度も繰り返していて、
その度にいつの間にかまた融資が積極的に行われていたりします。

今回もそれが繰り返されるかは分かりませんが、正直なところ確率
は高いのではなかろうかと。

 

そう考える理由は、収益不動産に対する融資も融資である、という
事実が根底にあります。

それも、金融機関によっては比較的安全で、利益率の高いメインの
収入源の一つともいえる程の。

そしてそれは、国にとっても大事な経済の一部です。不動産融資が
引き締められれば不動産価格は下落し、国の資産が目減りします。
取引も減り、経済活動は停滞し、税収も減る。

不安定な状況となるのを未然に防ぎたいだけで、不動産取引が活発
に行われるのはむしろ推奨をしているとの矛盾を既に政府が抱えて
いますから、前述のような背反した意見が成立しています。

 

深読みしてみると、カードローンに問題の対象が移ったのは不動産
への融資抑制が経済や金融機関の収支に悪影響を与える懸念に気が
ついて、矛先を変えたのではなかろうか、とも考えられますね。

別に、一度に一つしか仕事ができないなんて事はありませんので、
同時に引き締めを行っているのかもしれませんけれども。

ただ、現時点が事業性融資の引き締めを行いたいと考える時期では
ないのは確実で、少し勢いが落ち着いて市場の熱が冷めた頃から、
静かに活動を開始する人々がいるのではないかと。

 

不動産投資を投資と考える人が相当数いる以上、売るプレイヤーが
いないと買いは増えません。株などと同じで、ピークを迎えた、と
考える人が増えれば売り手は増え、価格は下落します。

大手事業者のアンケート調査でもぼちぼち「売り時」と考えている
投資家が増えていて、多数派となりつつありますから、逆に言うと
そろそろ反転が近くてもおかしくない。

悲観論派の方はそのまま「暴落」していくのを期待しているのかも
しれませんが、経済的に、また政府の思惑的に、その可能性は低い
と僕は感じています。

 

収支、キャッシュフロー重視継続を

収益不動産を欲しいのになかなか買えないと悩んでいる方は、悲観
する必要はないでしょう。

じっくりと足場を整えつつチャンスを伺えば、必ず良い時期は来る
ものですし、そう遠くない未来のように感じます。

売り時、買い時を考えるのは投資で失敗しやすいので、時期問わず
「ビジネスとして成立する物件を購入する」のを心掛けアンテナを
張り続けるのが、チャンスを掴むコツ。

 

これは何も不動産に限った話ではありません。

最も大事なのは足場固め。ギャンブルをしたいのではないのならば、
沈まない事が最優先であり、また頑丈な足場が次への飛躍、跳躍の
カギとなるのは理解しているはず。

そろそろ悲観的でいて良い時期は過ぎ去ります。いつ目の前に運が
転がってきても大丈夫なように、今できる仕事を頑張りましょう。

 

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