いつも応援ありがとうございます。
資産の拡大を急ぎ過ぎるのは非常にリスキーな行為であることは、
不動産投資家であればよく理解をしておくべきところです。
いえ、僕は当然それは誰もが理解しているのだと思っているのです
けれども、中には極めて攻めの姿勢を強く維持している方もいて、
大丈夫だろうかと他人事ながら心配になります。
不安を感じても、リスクの許容範囲は人それぞれであり、口出しを
し過ぎるのは余計なお世話だと思いますから、よほど親しい人物が
自ら相談をしてこない限りは何も言いませんけれども。
投資はあくまで自己責任。きっと得られるリターンを本当に必要と
しているからこそリスクを取ったのだと思いますから、止めたりは
しません。
止めたりはしませんが、僕の考えとしては資産拡大には慎重になり
急ぎ過ぎないように気を付けた方が好ましいと考えています。
メガ大家とかギガ大家とか、投資規模を誇る方は少なくありません。
それは業界全体の宣伝でもあり、不動産業界が市場参加者を集める
ための宣伝行為の一環ですので、誇張されているものもありそうだ、
とは以前から思っているのですが。
それを抜きにしても、10億円以上もの資産を短期間のうちに構築に
成功したとしたら、それは純粋に素晴らしいと思います。
そんな方々には、是非とも豊富な家賃収入を贅沢に使って頂いて、
日本経済を牽引して頂きたいものです。世の中、規格外の成功者と
いうのは存在するもので、羨ましい限り。
ですが、羨ましいとは思うものの、自分でそれを真似しよう、とは
あまり思えません。
あまりにもリスクが高いためです。この場合のリスクとは、失敗を
制御しきれなくなり完全な破綻に向かってしまう危険のこと。
僕は不動産投資はただの副業であるとしか考えていませんものです
から、副業如きで自己破産せざるを得ないような真似は、どれほど
リターンが大きかろうとしたいとは思いません。
運転資金不足が命取り
資産を急拡大し過ぎると、たとえ正解を引いていたとしても制御を
しきれずにクラッシュしてしまう可能性が高まります。
それはあたかも、レバレッジを上げ過ぎた金融投資に似ていますね。
FXで大損害を被る方は、大半がレバレッジの高さから短期的な変動
に証拠金が不足し、ロスカットを受けてしまうパターン。
大局的に、長期的にみれば方向性はあっていても、一時的な反転が
命取りになってしまう。それが、資産急拡大を目指す際起こる事故。
非常にもったいないです。
不動産投資でも同じことが起こり得ます。
融資を受けるというのはレバレッジを掛けていることと同じです。
いくらキャッシュフローを重視していて家賃から十分返済できると
しても、融資の受け過ぎは前述のようなリスクを高めます。
融資を多く受けて部屋数が増えればスケールメリットによりリスク
削減に繋がるのは確かで、融資を受けて資産を大きく拡大するのは
僕も推奨してはいます。
推奨してはいますが、一気に融資を受け過ぎる事によるデメリット
があるのもしっかり認識しているのが推奨する条件です。
サラリーマン不動産投資家として、収益不動産がそれ単体で事業と
して回るのが投資参入の前提条件であるのは確かなものの、もしも
上手くいかなかった際に給与で下支えするのも想定されるべきで。
融資を出す金融機関などは、確実にそれを期待しているはずです。
でなければ属性によって貸出金額の上限を変えたり融資の出やすさ
が変わったりしません。
そう、いざという時は長期的な方向性が想定通りならば、給与収入
を使ってでも生き延びなければいけない。
そのようなピンチは、大抵物件を購入した直後に起こりやすいです。
一番手持ち資金が少ない時を狙ったかのように。
特に中古不動産を扱うならば、割安で購入できる物件ほど購入直後
のトラブルが多くなると肝に銘じておいた方が良い。僕も購入した
2棟とも、購入直後1~2年が最も色々と支出が多くなりました。
想定外のトラブルだらけです。まだ家賃収入もろくに得られてない
時期に100万円単位の支出の発生は、非常に大変でした。
もし投資を焦り、3棟目を早々に購入していて同時期に大きな支出が
発生していたとしたら、今頃破綻に追い込まれていたなんてことが
無いとは限りません。
幸い資金的には早期から余裕を作れましたので、もう1棟程度なら
大丈夫だったと思いますが、メガ大家ばりに増やしていたらかなり
厳しかっただろうと感じます。
不動産投資に命を賭けたくない僕としては、そこまで焦って資産の
拡大に取り組んでも良い事はないと考え、3棟目以降の購入に慎重
になっていたのは正解だったと確信しています。
足場固めを最優先に
資産の急拡大の裏に、支出の急増が潜んでいるのを決して忘れては
いけません。
そもそも全てで融資を受けたのであれば、返済だけでもすさまじい
金額になっていきます。収入が増える分、税金なども急増します。
資産といっても収益不動産はそう簡単に換金できるものではなく、
金融資産と同列に扱っていいものではありません。
金融資産とそれ以外の資産のバランスの取り方は非常に重要です。
銀行が金融資産を融資の背景に強く見るのは極めて理に適った判断
なんですね。
資産拡大を急ぐ時は、本当にそれほどのリスクを背負うべき状況で
あるかをもう一度確認するのが良いと思います。
お金持ちになるのを急ぐ理由を持つ人間など世の中ほとんどいない
はずで。
確かに資産を多く持てばより理想に近づけるとは思いますけれども、
理想の実現よりも大切なものだってありますから。
あまり無理をした投資拡大は、不動産投資であっても自粛するのを
個人的にはお勧めしています。
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