高い利回りは高い入居率があってこそ。その実現には努力を要す。

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不動産投資はビジネスとしては非常に単純で。

部屋を用意して、貸す。これだけの内容で、あまり深く難しい事を
考えずともできるビジネスではありますが。

その手軽さからか、工夫を怠ってしまう方が後を絶ちません。

 

どうにも、家賃収入=不労所得、との印象を拭いきれていない方が
少なくないようです。

まあ実際、僕も不動産投資については労働というほどの労働をして
おりませんので、不労所得との表現もあながち間違っていませんが。

しかし言葉というのは大事なもので、不労所得を得よう、と考える
だけで能動的に働く意欲が失われてしまうもの。

不労所得を目指すのはいいですが、不動産投資=不労所得である、
との認識は捨て去った方が無難に思えます。

実際、収益不動産を探して購入しよう、銀行を訪れて融資を得よう
という部分は、とてもではありませんが不労所得とはいえません。

結構な仕事量を必要とします。サラリーマンが仕事の合間にやろう
とするならば相当に気合を入れる必要があります。

 

しかも不労所得としようとするなら、できるだけ手間の掛からない
投資法を選択しなければなりません。

自ずと選択肢は減ります。安い戸建をセルフリフォームして賃貸に
出す、なんてやっていられないでしょう?

 

僕自身、「おまかせ投資」なんて言って気楽にやっているようにも
見えるかもしれませんが。

できるだけ日常的に自分で手入れをしなくてもいいようにと工夫を
凝らしているんです。

不動産投資で不労所得を得たいというなら、その点を十分留意して
おくことをお勧めします。

駅前物件は立地が良いものの、利回りが厳しく。

自分の能力で入居を得られる物件を

一番大事なのは、高い入居率を維持するのに手間が要らない物件を
選ぶ事。

利回りを多少犠牲にしてでも、入居率を優先するべきです。

 

利回りが高い物件は、そうある理由が存在します。駅から遠いとか、
立地が悪いとか、建物が古いとか、再建築不可とか。

そういった物件はそのままでは入居者が見つかりにくい。つまりは
相応の工夫をしなければいけないし、日ごろからよく手間をかけて
おかなければ入居率は安定しません。

もし空室率が高止まりしてしまえばいくら利回りが高かろうが意味
がありません。どんなに大変でも何とかしなくてはいけない。

それが望むところではないなら、多少利回りが低くなってしまうと
しても手間の掛からなさそうな物件を選択するしかありません。

 

ですが当然、利回りを犠牲にするにしても限界があります。

収益不動産は利回りが命といっても過言ではなく。利回りが高くて
困る事は一切ありませんが、利回りが低いと経営が成立する最低の
ラインを下回ってしまうかもしれません。

自己資金を注入するなどして最低ラインを動かしたりはできますが、
また一つ条件が増えてしまいますので選択肢は狭まるばかり。

 

要するに、おまかせ投資とは「手間を掛けずとも入居者が見つかり、
尚且つある程度の利回りが確保できる」という、何とも都合の良い
収益不動産を探さなければいけません。

これはなかなかに大変な話で微妙なバランス感覚が重要です。自分
の能力に適した、入居者を集められる物件を選んで下さい。

 

高利回りの為にひと手間の努力を

ですのでより現実的に考えるならば、ひと手間くらいは頑張ろう
との気持ちを持った方があらゆる場面で有利に働くのではないかと
思います。

 

例えば駅近の物件にこだわるのならば、その中でも極限まで利回り
にこだわって選び抜こう、とか。

入居者さんに喜んでもらう気持ちを高めて設備投資をしたりとか。

部屋の内装だけはこだわってみたりとか。

 

何でもいいです。ちょっとした気遣いやこだわりの積み重ねこそが
安定した経営の源泉。

数字上の僅かな差異が最終利益に大きな差を生んだり、ほんの些細
な工夫が入居率を大きく変えたり。

 

逆に不労所得を得たいとの気持ちが前面に出ていると、物件の様子
からその気持ちが滲み出てしまって入居率を落としたりもするもの。

不動産投資はシンプルなビジネス故に、ちょっとした差異が大きな
利益の差となってしまうのは珍しくありません。

心構えから間違ってしまえば経営は大きく間違ってしまう。その点、
十分に意識をして下さい。

 

マーケティングは欠かさない

手間が掛からない物件の最大のポイントは、やはり立地です。

特に公共交通機関と生活物資調達については重要視すべきかな、と
改めて思います。どのような家庭であろうと、この2点は絶対に必要
とする施設ですから。

 

ただ、それ以外の部分については「どのような入居者を想定するか」
によって条件が異なります。

夫婦+小さな子供、という家庭なら学校との位置関係やアクセスが
重要視されます。大人は移動を我慢できますが、子供には安全な道
がなくてはいけません。

単身者であれば、できるだけ駅に近い場所か、そうでなければ家賃
が安い物件が好まれるでしょう。

中高年以上の夫婦世帯であれば、病院の位置は十分留意しなければ
いけません。

購入後の手間をできるだけ減らすためにはマーケティングリサーチ
を怠らないことが最大のポイントとなります。

 

後は同条件の物件の中でも低価格帯を狙うことでしょうか。利益率
は落ちますが、入居率は格段と高まります。

低価格はいつの時代も強力な武器ですね。

 

本当に何もしないで不動産投資で稼ごうなんて都合の良い考えでは、
神様は救いの手を差し伸べてはくれないでしょう。

努力があってこそ運は良くなるもの。

不労所得で楽して稼ぎたい、などという邪な気持ちは、今日限りで
捨て去ってしまって下さい。

 

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