長期保有の危険性と魅力

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収益不動産をどこまで保有しておくかは、かなり悩ましい問題で
あるのには議論の余地がありません。

僕が長期保有を大前提にしている点については、これまでも何度
も繰り返してお伝えしています。が、その僕も、長期保有するに
当たって不安を常に抱えています。

一番の問題は、建物の老朽化によるトラブル。特に怖いのは配管
関連です。

 

建物が老朽化するのはどうやっても回避できませんが、防水工事
をはじめとした修繕をしっかりとしておけば、躯体は人間よりも
寿命は長い。

木造物件ですら、築100年のものも存在します。RCマンションも
法定耐用年数は47年ですが、それ以上に長持ちさせられるだろう
事は間違いありません。

50年も経過したら色々な意味で時代に合わないものになりますし、
まだ使えるとしても建て直した方が良い気がしないでもないです
けれども。

 

しかし住宅として機能させるためには、当然ですがその他様々な
設備が必要です。

その中で一番老朽化してもどうしようもないのが配管。壁の中を
張り巡らしてある配管の老朽化からくるトラブルは不可避です。

特に水道関係は問題。ただでさえメンテナンスが難しいところに、
物を劣化させる強力な物質である水が常に触れています。配管は
しっかり加工されているはずですが、経年劣化には勝てません。

 

その配管系のトラブルが起きる前に手放してしまった方が良いの
ではなかろうか。

長期保有した結果大きな損失を生み出す結果となってしまわない
だろうか。

そんな疑問や不安を常に抱えながらも、僕はこの先も所有物件を
保有し続けると思います。

安定的なキャッシュフローの確保は、売却益を得るよりもずっと
魅力的に感じるためです。

古い建物が必ずしも危険かというと?

今は手の内の確実性を優先

そもそも、建物のトラブルなど収益不動産を保有している以上は
常に起こり得るものです。当然、建物が古くなれば発生率が高く
なるのは確かですが、その確率は不明。

旧耐震の物件がまだまだ大量に存在しているということは、想像
よりもずっとトラブルの可能性は低いのかもしれません。

少なくとも法定耐用年数の築47年までは、問題視し過ぎる必要は
ないのでは、と考えています。

 

もし保有物件を売却したらお金を得る代わりに収入源を失います。

売却して物件を買い直した方が効率が良いとの意見もありますし、
売却益が得られる前提であればそれは確かだと思われます。

が、そこには新たなリスクをはらんでいて。新しい不動産を購入
するよりも、数年間保有して何も問題がないのが確認できている
不動産の方が古くても安全である可能性すらあります。

 

僕は建物に関しては素人で、自分で建物の状態を判断できません。
収益不動産を購入する際は、建物の状態については協力者を信用
しているに過ぎない。

要するに、運次第です。物件を購入するたびに、ある程度は運を
天に任せていると言えます。

 

何度も繰り返し売買をしていくつもりなら、しっかりと己の目で
判断できるように勉強をするのが当然です。売買経験が豊富なら
自然と知識もついてくるのかもしれません。

けれども、僕はあくまで不動産投資には副業以上のものを求めて
おりませんで、専門的な知識を勉強する時間が惜しいと考えます。
その時間を本業の研鑽に充てた方が良い、と。

最近は本業の仕事が更に増えていますので、建物の勉強をする暇
なんてまるで無くなっていますね。もっとも、休日に自由時間が
ある以上は言い訳に過ぎませんが。

 

加えて、先の見通しとして収益不動産の利回りがかつてのように
高くなるとは思えない、というのも手持ちの物件を売却する意義
を感じない理由です。

金融緩和がスタートして以来、利回りは落ち続けました。最近は
多少利回りが上昇したような気もしますが、貸出金利が低利安定
している間は上がる理由も見込みもありません。

日銀が金融緩和を終わらせない限り、収益不動産の利回りも上昇
はしないでしょう。

少なくとも、現政権が続く限りは現状維持されると思われます。

 

長期保有で力を付ける

ただ、結局はスタンスの違いでしかないと言えます。

ある意味で僕はただ面倒臭がっているだけでもあって。売買には
結構な手間暇がかかりますし、そんな手間暇とお金を掛けた末に
期待したほどの売却益が残らなかったらショックが大きい。

現時点でまとまったお金が必要になる用事は無くなりましたから、
面倒を避けて目の前の仕事に集中をするのは合理的な判断である、
と信じたいです。

 

たとえ配管のトラブルが発生したとしても、取り返しのつかない
事態にまで発展する確率は極めて小さいでしょう。もしも頻繁に
起こり得る話であるなら、もっと注意喚起されているはず。

まあ、極めて楽天的な予測であるのは否定できません。

できませんが、投資というものは楽観視ができるくらいの余裕が
なければ手を出せないもの。極めて低い可能性を今更恐れるのも
おかしな話。

 

せっかく利回りの高い優良な収益不動産を持っているのですから、
最後までそのポテンシャルを信じて長期保有を今後も続けたいと
思います。

初志貫徹。個人的にはこの言葉は大好きです。

 

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