解消すべきリスクの順位を決める要素

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医療法人の1期目の決算報告を受けました。

といっても、6月から開始して9月末で決算を迎えていますので、
わずか4か月だけ、しかも法人設立費用もありますから事業を評価
するには値しません。

これからどのように推移していくかが大切です。

法人設立してすぐにボーナス払いも発生していますし、当然赤字
であって当たり前。予想通り微妙な赤字、50万円弱の赤字で決算
報告を終えました。

 

ただ、理事長へと給与、及び家賃を支払っております。ちなみに
理事長はまだ僕ではありません。

個人事業の時に受けた融資の返済も残っていますから、非効率で
あるとは分かっていても理事長には支払わざるを得ません。

要するに、個人で必要な分も含めての返済になりますので、実質
は黒字といって差し支えないでしょう。残債も徐々に減っている
ので、今後少しずつ余力が出来ていくはず。

 

ですが、それをじっくりと待つほどには僕の気は長くありません。
ちんたら返済をしていては、またいつ何が起こるか分からない。

もしかしたら10年程度で僕が今のようには働けなくなってしまう
かもしれません。返済期間はまだ大分長く残っています。

ある程度順調に進んでいるといっても、多額の融資が残ったまま、
状況の更なる改善を期待して待つばかり、はリスクでしかない
僕は考えます。

状況がそのまま良くなったとしても今のままでは人間らしい生活
が難しい、というのも僕が更なる行動に出る理由ですね。お金の
面でも、時間の面でも。

 

リスクは放置せず、積極的に刈り取りに行くくらいの気持ちが、
経営者には必要であると信じています。

そしてそれはなるべく迅速で、且つ将来を見据えたものである程
良い、と。

誰が見ても危ない事を直すより優先すべき事があります。

リスク解消の順位付け

リスクを排除するための考え方として最も重要なのは「顔の想像
できる人間がどう感じるか」を主観的に検討する事、が大事では
ないでしょうか。

例えば、今現在僕が仕事上リスクを感じているのはスタッフの事
について。

 

僕の診察日は最近非常に混雑しており、時間が伸びてしまう状況
が最近続いております。要するに、診察可能人数のキャパシティ
を超えてしまっているわけで。

もちろん、それに伴った待ち時間の増加もリスクで解決する必要
があり、通常はそちらを重視して解決をしようと考えてしまうと
思います。

が、僕からすると受診したい人間の数が増えればそれだけ待ちが
長くなってしまって仕方がありません。改善の努力をする予定は
ありますが、最優先事項とは言えません。

 

それよりもリスクであるのが、スタッフへの負担増加です。

診療所のような小規模事業者にとって最も恐れるべきは人員不足。
もし仕事の内容や時間延長に不満を持ち、退職されようものなら
存亡の危機に陥ります。

急遽、新規に人を雇おうとすれば金銭的にも負担が大きく、育成
にもまた余計な時間が掛かります。ならば、早いうちから負担が
減るような対処を検討し、実施していかなければいけない。

スタッフ一人ひとりになったつもりで、どう感じるかを想像し、
時に直接調査して、解決方法を探っていくのがリスク削減に重要
であるのではないでしょうか。

 

前述の待ち時間も当然、同じように患者側の立場に立ってどうで
あるかを想像しなければいけませんが、流石に一人ひとりの立場
に立って、とはいきません。

また、待ち時間が短い方が良い、長くなればなるほど不満が出る、
なんて話は想像に容易く、利益にも直結する部分ですから誰でも
すぐに気が付くでしょう。

もしそこを考察するなら待ち時間が何分以上になると不満が増え
患者数が減るのか、とかそうしたところから研究が必要です。

それは少し手間ですし、そんな研究するくらいなら少しでも待ち
時間を減らす努力をした方が良い。ただ、時間内に診察できる数
が増えるわけではありませんから、実は利益には結びつきません

 

リスク解消の優先順位としてスタッフの不満解消が上に来るのは
損得勘定からも正しい話なんです。

自分や会社との関係性が深い人間が「どう感じるか」が、解決を
すべきリスクを見つけるため、リスク排除の方向性を決めるため
に大事ではないかと考えます。

 

顔が思いつく人のリスクを解消する

不動産投資でも同じ事が言えます。例えば空室リスク

入居を促進するために一番に想像するのは入居者がどう感じるか、
内見者がどう感じるか、であると答える方が多いかもしれません。

が、僕はそれは違っていると思います。

 

一番は部屋を紹介してくれる管理会社や客付け業者がどのように
感じるか、です。

顔の見えない入居者や内見者がどう感じるかなんて、正直いって
想像不可能。想像不可能ということはどうでもいいということ。

重要なのは、管理会社や客付け業者が本当に紹介したくなる部屋
作りに、そして条件になっているかどうか。紹介者が満足して、
自信をもって内見者に紹介できるかどうか。

 

他のリスクについても、どれもこれも同じです。

顔の想像できる、付き合いのあるその人がどう感じるか、こそが
解決すべきリスクのヒントになっています。

そうした視点で将来起こり得るリスクをしっかりと見極められた
ならば、後は行動して先回りし解消するだけ。

より具体的な想像力こそが、経営者に最も必要な能力であろうと
僕は確信をしています。

 

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